これはBさんが

小学1年生の時に体験した話です。
 

Bさんの両親は共働きで
学校帰りはよく

近所のおじいちゃんの家に

寄って遊んでいました。



おじいちゃんは地元の地主で、
家はとにかく大きく立派な平屋でした。

今はおじいちゃんが一人で住んでいて
使っていない部屋も多く
Bさんにとっては格好の遊び場でした。



その日も学校で
友達何人かを誘って
おじいちゃんの家で

遊ぶ約束をして別れました。



一足先に

おじいちゃんの家に着いたBさん。
 

家の玄関前で友達を待っていました。
家に来たのは一人だけでした。



その子の顔も名前も

見覚えがありませんでした。
 

人形を持った男の子―

 

ただ、小学生くらいだと

知らない子でもすぐに仲良くなれるものです。
 

Bさんもあまり気にせず

その子と遊ぶことにしました。


 

その日は他に誰も来ず
二人だけで遊ぶことにしました。
 

おじいちゃんの家に入り
広い家を使って

鬼ごっこやかけっこなどをして遊びました。



初めて遊んだ子でしたが
大いに盛り上がりました。
 

しばらく遊んで

最後にかくれんぼをしました。


 

最初に男の子が隠れ
Bさんが探す側になりました。
 

10数えて
「もういいかい?」と聞くと
 

「もういいよ」と
返事が返ってきました。


 

Bさんは張り切って探し回りました。
隠れられそうなところは

大体把握していました。
 

しかし、いくら探しても

全く見つけることができませんでした。



そのうち空も暗くなってきて
おじいちゃんが帰ってきた。


「一人で遊んでんのか?」
 

友達とかくれんぼをしていると説明すると

おじいちゃんは不思議そうな顔をした。



「玄関にはBの靴しかないぞ?」
 

念のため、

おじいちゃんも家の中を探してくれましたが
結局友達は見つかりませんでした。



おじいちゃんは
「家に帰ったんじゃないか」

と言っていました。
 

ただ

押し入れの奥で見つかった人形だけが
 

彼が確かにいたことを物語っていました…

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