ソロキャンプが趣味のBさん。


よく週末を利用して
都会の喧騒から離れ
森の中の静かな

キャンプ場に出かけていた。
 

その週末もキャンプをする予定でした。
平日の嫌な仕事も

週末のキャンプのことを考えれば
なんとでも乗り切れていた。



週末になった。
今回の目的地は少し遠いところだった。
 

朝早くから準備して
バイクでキャンプ場へ向かった。
 

天気予報も良く
秋風が心地よかった。
 

途中、キャンプ場の手前の道の駅で
地元の食材をいくつか買い足し
キャンプ場へ向かった。



キャンプ場に着くと
早速テントの設営を始めた。
 

手慣れた手つきで
テントを準備し

次いで椅子とテーブルを準備した。


 

周りにはいくつかのテントが見える。
BBQをしている団体や
キャッチボールをしている親子も見える。


気楽なソロキャンプがいいんだよな

なんて思いながら
夕食の準備を始めた。
 

手早く夕食を済ませ
焚き火台の上に薪をくべて

焚火に当たる。
 

 

持ってきたウィスキーを飲みながら
ゆっくり本を読むのが

たまらない時間だった。



夕方、予報になかった雨が降り始め
Bさんは早めにテントに入り
夜を過ごすことにした。


雨音がテントを包む中
Bさんはぼんやりと外の音を聞いていました。
 

すると、雨音に紛れて
遠くから

人の話し声のようなものが聞こえてきた。


 

最初は風の音かとも思った。
 

その声のようなものは
徐々に近づいて来る。
 

どうやら声の主は
複数人いるようだった。
 

その声の主達は
Bさんのテントの周りを

取り囲んでいるようだった。
 

ぶつぶつと何かを言いながら
テントの周りをぐるぐる歩き回っている。



ザッザッザッと聞こえる足音
ブツブツ聞こえる話声。
 

そして、パラパラと

テントに当たる雨音に混じって
時おりペシッとテントを叩くような音。
 

Bさんは一晩中

テントの真ん中でガタガタと震えて過ごした。


気づくと
いつの間にか朝になっていた。
 

雨も上がり

テントの周りの気配はなくなっていた。
 

恐る恐るテントの外に出ると
テントの周りには無数の足跡が残っていた…

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

【YouTubeショートverはこちら👇】

 


【stand.fm verこちら👇】