2階建ての古びた木造アパート
その205号室に住むNさん。


アパートは通りから

小道に入った奥にひっそりとたたずみ
照明の明かりも少なく

薄暗いところだった。



Nさんが初めて異変に気づいたのは
廊下の電球が不規則に点滅し始めた時でした。
 

夜、廊下で白いワンピースを着た
女性の姿を見かけるようになりました。
 

彼女はいつも掲示板に向かって立ち
顔は見えませんでした。



不気味なことに
彼女は何かをぶつぶつと話ている。
 

そして毎晩
わずかずつではありますが
階段に近づいているように見えました…



Nさんは恐る恐る
女性に声をかけたことが何度かあった。
 

ただ、いつも反応はなく

不気味さがますだけだった。
 

大家さんに相談しても
「そんな女性は住んでいない」との返答。
まともに取り合ってはくれなかった。
 

電球の点滅間隔は少しづつ長くなり
掲示板前の不気味さが日に日に増していた...



ある晩、Nさんが遅く返って来た時
やはり女性が掲示板前にいる。


ただ、少し気になることが...
 

女性が少し階段の方に

移動しているように見えたのだ。


 

廊下の点滅が不気味だったため
電球の交換を大家さんにお願いした。
 

中々電球は変わらず

点滅感覚は長くなっていった。



Nさんはその日も帰りが遅かった。
 

電球の点滅は消えている間隔が
どんどん長くなっていった。
 

その日は

例の女性が掲示板前にいなかった。


 

やっといなくなったか。
 

階段を上がろうとしたNさん。
そこで腰を抜かしそうになった。
 

例の女性が階段に立っていた。
(やっぱり近づいてきてる?)
 

自分の部屋へ急いで走って行った。


 

電球は、もはや

消えている時間が半分ほどになっていた。
 

次の日も帰りが遅くなった。
その日、女性は階段にいなかった。
 

その代わり

201号室の前に立っていた。
 

いよいよやばい。
電球を早く変えないと…



翌日、Nさんは電球を買って

自分で交換することにした。
 

大家の対応を待ってられなかった。
帰宅した時、すでに遅い時間になっていた。
 

電球を変える前に、

2階を確認すると女性は203号室の前に立っていた。



急いで1階に戻って、電球を変える。
 

数週間ぶりの明るい廊下が戻ってきた。
2階の女性は消えていた…



あのまま電球を変えず

電球が切れてしまっていたら…
 

Nさんは考えないようにすることにした。

 

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