理科室にある黒いロッカーの中に、

おぞましいもの保管されている。


よくある学校の七不思議の一つに興味があったY君。
噂によると、理科室の準備室の中に、
黒いロッカーがあるらしい。


準備室には先生しか入れず、

鍵は職員室で管理していた。



こっそり鍵を持っていくことなんてできず、

半ば諦めていた時、チャンスが舞いこんだ。


なんと、Y君のクラスで

学校に泊まって肝試しをすることになったのだ。



夕方に学校に集合して、

最初は体育館で簡単なレク。


その後、少人数に分かれて

夜の学校を巡回。


最後は体育館で

雑魚寝するというのが全体の流れだった。



学校に泊まる日になった。


スムーズに進んでいき、

体育館で寝る時間になった。


周りが寝付くまで、

必死に寝ないように耐えていた。


話し声も聞こえなくなった。

いよいよだ。


音を立てないよう、

そして素早く体育館を出る。
まずは職員室へ。



渡り廊下をわたって、
職員室へ入り、準備室の鍵を回収する。


そして、理科室へ。
鍵を差し込み、準備室の扉を開けた―
 

中には噂通りの黒いロッカーがあった。
気持ちが高鳴る。

ロッカーに手をかけた。



ロッカーの中には

大小様々のビンがびっしり入っていた。
 

ビンの中には奇妙な生き物が浸かってる。
奇形のネズミやウサギなどのようだ。
 

その生き物たちは、

体中に目がついている。
 

不気味すぎる…



思わず後ずさりしてしまった、

その時—
 

生き物達の目が一斉に開いた。
あまりの恐怖で、

Y君は気を失ってしまった。



翌朝、

体育館にY君がいないと騒ぎになった。
 

気絶しているところを、

引率の先生に発見された。
 

先生に起こされて、

ロッカーの中が...と説明しようとしたが、
 

昨晩、

黒いロッカーがあったところには何もなかった。
 

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