私は霊感がある。


生きている人なのか霊なのか、
時々分からなくなるぐらい

はっきりと見えるのだ。



そのため、度々友人や知人から
相談されることがあった。


その日も、

知人のAさんから相談された。
Aさんの友人のBさんが、
霊現象のようなものに悩んでいるらしい。



Bさんは同じ大学の同級生だ。
だが、交流はほとんどなかった。
Aさんから事情を聞く。


事情を聞いた週末、Bさんの自宅を尋ねた。
最初は怪訝な顔をされた。
私は霊が見えることを言うと、
中に通された。


ごく普通の1人暮らしの家だった。
今は、霊は家の中にいない。
具体的にどんなことが起こっているのか、Bさんに聞いた。


Bさんは、ぽつりぽつりと語りだした。
最初は見られている感覚だったらしい。
それからすぐに、家の中で不思議なことが起こるようになった。


夜のラップ音、
ものの配置が変わったり、
ものがなくなったり。
急にTVが付いたり消えたり…


中々のオンパレードだった。



夜眠れず、体調もすぐれないようだ。
たしかに顔色は土気色だった。
だが、引っ越すお金もなく、まいっているとのこと。


本来、私は『見える』だけで、
お祓いの類をする力はほとんどない。


ただ、起こっている状況と、
視えている内容から、

私でも祓えそうだと思った。


簡単なお祓いをすることを説明して、お祓いした。
すんなり終わり、

Bさんの顔色が良くなったように見えた。


 

その日は連絡先を交換し、
後日、経過を聞くことにして帰宅した。
どうやら奇妙な事はピタっとおさまったらしい。


大学でBさんに会うと、
顔色は別人のように明るくなっていた。
もう大丈夫そうだ。


Aさんへ、経過報告をするために連絡をとる。
ほっとしたようで、大げさなぐらい感謝をされた。


「もう、Bさんに憑かないでね」


半年ほど前に事故で亡くなっていたAさん。
Bさんへの想いから、取り憑いていたようだ。
私の報告を聞き、満足そうにAさんは消えていった。


ちなみに、


BさんはAさんのことを知らないそうだ…

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