Bさんはビルの夜間警備をしていた。
ある晩、オフィスでいつものように

監視カメラの画像をチェックしていた時のこと。
 

一階のエントランスに一人の男が映っている。
この時間に誰もいるはずがない。



奇妙なのは、

その男がカメラに向かって微笑んでいる。
そして、カメラに向かって指をさしている。
 

エントランスへ見に行く。

 

誰もいない。
不思議に思ったが、その日はそれで終わった。



翌日の夜。
あの男が再びカメラに映っていた。
 

今度はエレベーターホールにいる。
その男が微笑みながらカメラをゆっくり指さす。
 

カメラ越しに目があっているようで気持ち悪かった。



また現場を見に行く。
誰もいない。
 

不思議に思いながらも警備室にもどる。
 

 

 

最初はエントランス。
次はエレベーターホール。
 

じょじょに近づいてきてる?



全身に鳥肌が立った。
カメラに視線を移す。
その日はもう、男は映らなかった。



翌日の夜。
 

仕事にいく気はしなかったが出勤した。
そしていつものように警備室でカメラをチェックする。
息が止まった。
 

Bさんのいる階の廊下のカメラに男が映っている。


ドアの一枚向こうにいる—

 


ガタガタ震えが止まらない。
そのまま朝まで警備室で震えて過ごした。


翌朝、Bさんは退職届をだした。
二度とそのオフィスに寄ることはなかった…
 

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