「先生、テストは明日でしょう?」 | ヒャクゴウ、地球を駆け抜ける

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そして、今日は久しぶりに日本語の話。

初級のテキスト通りに教えていると、こんなあべこべがあるんですよ~、というお話。

初級の前半で導入する、
確認の意味で使う「~でしょう?」


*「明日は雨が降るでしょう」のような推量としての用法ではありません。


これをそのまま教えて、口頭練習させて、
学生が使えるようになって、
タイトルのようにみなさんが言われたらどうでしょうか?

学生:先生、テストは明日でしょう?
教師:・・・・・


なぜ教師が「・・・」となったのでしょうか?はてなマーク

では、こう考えてみましょう。

皆さんは、こんな風に言えますか?

女の子「部長、明日の会議は6時からでしょう?」
男の子「校長先生、明日は○○先生はお休みでしょう?」

当然、抵抗を感じるどころの問題ではなく、
はっきり言って無理です爆弾

私たちは、年上の人や、目上の人、知己のない人には
「です/ますよね」
(確認の意味を持つ終助詞)
を使うのではないでしょうか。

ですから上の文は、
「部長、明日の会議は6時からですよね。」
「校長先生、明日は○○先生はお休みですよね」
(ここでは、あくまで初級ということで「~でよろしいですか」はちょっと置いておきます
教えられるなら、教えてもいいと思いますが)

この確認の意味での「~でしょう」は、
『みんなの日本語Ⅰ』本の第21課で勉強します。
当然テキストには、「~でしょう」についてしか触れられていません。

しかし、それだけを提示しては、
彼らが実際の日本人相手に会話をした時
相手を不快な気分にさせてしまう恐れがあります。

一通りの練習が終わったところで、

「目上の人、年上の人、知らない人(友達ではない人)には

~ですよね、とか~ますよね、と言います目


と教えるべきだと私は思います。

現に、この文型だけしか知らない学生は
中級になっても、下手をすると中上級、上級になっても
日本人相手に「~でしょう?」と言っています。叫び


意外なところですが、落とし穴ですね。

日本語教師以外の日本人には、そういうのは「失礼だな」と映ってしまい、
外国人の立場をさらにつらいものにするのですドクロ

私たち日本語教師は、そういう細かいことにも配慮した授業をせねば、と改めて思うのです。