引越しの時に
自作の御守りが出てきた
表には『運動の神』
裏には『がんばれ』の後に自分の名前
日付も書いてある
小6の2月
12歳の時に作ったものらしい
驚いたな
『がんばれ』か
自分にも
他人にも使いたくない苦手な言葉だ
この頃は
『がんばれ』って言えたのか
『勉強の成績は下がっても良いので
運動神経を良くしてください』
そう
願いながら作ったはず
その頃のボクくんは
父親からはこう呼ばれてた
『栄養失調』『のろま』とか『のろ』
身体は弱く
小さくて細かった
色白で
日焼けは
火傷のように真っ赤になる
夏は家の中か日陰
朝の朝礼では貧血
気づくと体育館の外
先生に介抱されてる
運動会前日は
逆さまのてるてる坊主
効果はなし
参加する競技は
ノルマの徒競走のみ
恥ずかしいのは一瞬
走りきれば終わり
そう言い聞かせて。。。
なんだか
思い出すと切ない
もし
その頃のボクくんに
会えるなら
頭を撫でてあげたいや
君は
じゅうぶんがんばってるし
がんばったよ
そして
体育より
勉強をやってねとお願いしたいところ
# 勉強の方法がわからないから無理か。。。
# 誰か勉強の方法教えてやってくれ。。。
ボクくんは
中学2年になると
背も伸びて身体も大きくなる
テニス部に入って
優勝もして
あの朝礼で表彰される
賞状やトロフィーは学校に飾られる
高校では
体育委員
体育祭は運営する側
しかも
自分で体育祭必勝作戦を作り
人の出る種目を決めたり
自分も5種目ぐらい出てる
それでも
朝礼では貧血を起こすのだけど
大学は
テニスでスポーツ推薦の話も出る
それを
選ばなかったのは
夢も目標もなく
なんとなくテニスをやってたから
やる気があるわけでもなく
向上心もなく
ただ言われた通りに練習して
試合に出てるだけ
それでも
周りからは
期待されて
『がんばれ』
『がんばってください』
『応援してます』
と言われて
もう
プレッシャーでしかなかった
みんな受験勉強してるから
高2で辞めようと思ったけど
辞めさせてももらえず
だいたい
テニス部の入部届け出してないし
最初に入った
天文同好会で
ゆるゆるやるつもりだったんだけど
まあ
確かに
運動の神さまに
ボクくんの願いは
通じてしまったようではある
ボクくんすげぇな
じゃあ
それにあやかって
今度は
僕用に御守りを作ろうか
うーん
今度は
何の神様だろう
懐かしいなここ
さて
スーパー半額戦線参戦準備か
銭湯参戦するか