怪盗グルーの月泥棒を見る機会がありまして、
いろいろ思うことがありました。
※私独自の心理的な解釈です、
1つの見方として面白く読んでください(笑)
グルーが幼かった頃の母親との記憶を回想するシーン。
グルーがどれだけ母親に褒められたくて、
母親の気を引くためさまざまな努力をして、
必死のアピールもむなしく、
母親はバカンスチェアのような所に寝そべったまま「…へー」のみの反応。
幼きグルー少年の心には、
「がんばっても認められない」
「お母さんはボクを見てくれない」
「誰も喜んでくれない」
などといった思い込みができてしまったのではないかと思いました。
素直になれなくなり、
きっと子どもらしく遊ぶことも自ら放棄してしまったのでしょう、
親の興味を引きやすい悪いことに手を染めても尚母親の興味を引くことはできず、
ひねくれにひねくれてそのまま大悪党の仲間入り。
でも本当は根が優しいはず。
悪事銀行で「ほとんど成功したことがないから」と断られたのはそれ↑が理由だと思う。
どれだけ悪事を働いても、
根が優しいから最後の最後で手を引いてしまう。
根が優しいから、
きっとどこかで最悪感がよぎって悪事を遂行できなくなる。
それを圧し殺して、
無理して怪盗してただけだと思う。
だから月を盗んで全人類の注目を集めたかったんだよね、
それくらい承認されないと、
認められた気がしないんだもんね、
心の穴を埋められなかったんだもんね。
失敗ばかりで、
「俺はダメな人間なんだ」って内心思いながら、
「次こそは!」って原動力に変えて必死に奮起させてたんだろうね。
普段のグルーは完全に人との関わりを避ける「回避型愛着障害」だったと思う。
養護施設からクッキーを売りに来た女の子3人を適当に避ける。
その子達を作戦に利用するためとはいえ引き取ったものの、
仲良くすることを拒む、
邪魔されると怒る。
それが大きく変化したのが遊園地に行ったとき。
グルーは遊園地に女の子たちを置いていく作戦で遊園地行きを許したけれど、
女の子たちに対して大人げない対応のゲームスタッフをガツンと言わせるべく、
ゲームを壊すような発明品を使ってユニコーンのぬいぐるみをゲットする。
「自分の発明品のお陰でこんなにも喜んでもらえるんだ!うれしい!」
とグルーの心の中のグルー少年は感じたのでしょう。
そのことをキッカケにグルー少年が目覚め、
きっと一度も来たことないであろう遊園地で、
女の子3人と楽しく童心に帰ったんでしょうね、
帰宅した時のグルーのあどけなさったら( *´艸`)
あれがきっとグルーの本来の姿。
それをまた悪事の道に戻そうとする博士。
女の子たちを施設に戻させるという大人な強行突破をされる。
そしてまた心の奥に閉じ込められたグルー少年。
これが変化の時によく起こる「揺り戻し」ですねー( ゚∀゚)
そして女の子たちと約束したバレエの発表会当日、
グルーはロケットで月へ。
その時の宇宙服の色を見ましたか??
どピンクですよ!!
その色は女の子たちのバレエの練習着と同じどピンク!!
グルーは、
グルー少年を閉じ込めたものの、
無意識に溢れてしまう女の子たちへの愛情。
それがあの宇宙服の色で表現されていたと思います。
月を手に入れ、
必死の思いで発表会へと急ぐグルー。
放り投げたロケットの一部が町の人たちにどれだけ被害を与えてるかも気にせず、
とにかく発表会へ。
残念ながら間に合わなかった上に、
女の子たちは宿敵ビクターに拐われる。
あんなに必死の思いで取ってきた月も、
女の子たちを取り戻すために躊躇なくビクターに渡すグルー。
特大の承認欲求よりも、
愛を選んだ瞬間ですね。
そしてそれまでどちらかというと実はへなちょこキャラだったグルー、
しかし女の子たちを救う!と心に誓った彼には、
見たことも感じたこともないようなパワーが内側から溢れ、
火事場のくそ力的な感じで、
ミサイルは華麗に避けるは、
素手で破壊するわ、
無敵ですか(笑)
それもこれも、
愛の力。
愛の力ってすごい( ゚∀゚)✨
最後まで見れてないのでラストはググりましたが(笑)、
すごく心理的な側面から感じることかたくさんありました( ゚∀゚)
あとここまで見てると、
グルーのお母さんがすごくひどい母親に見えますが、
女の子たちが施設に戻させられる前に、
グルーの家に訪れたお母さんが、
女の子たちにグルーの昔の写真をうれしそうに見せながら一つ一つ説明していました。
血の繋がらない女の子たちを自分の孫としてすでに受け入れ、
本当の孫たちに絵本を読んであげるかのように優しく写真の説明をするお母さん、
一つ一つの出来事をしっかり記憶して記録している、
写真も大切にアルバムにして保管している、
本当はすごく愛の溢れた人に思えます(´- `*)
つまりグルーのお母さんにも、
グルーに対してお母さんなりの愛情があったのだとわかるワンシーンでした。
だからこそ先に書いたお母さんとの幼少期の回想シーンは、
グルー少年目線から描かれていましたが、
あれがお母さん目線からだったら全く違う内容だったかもしれません。
品のある親を演じたかったからなのか、
お母さん自身も愛情らしい愛情をかけてこられなかったから反応の仕方がわからなかったのか、
はたまた息子にもっともっと立派になってほしくて、
本当は褒めまくりたいのに敢えて冷たい反応をすることを選んでいたのかもしれません。
そうやってお母さんを見ると、
お母さんへの見方がものすごく変わりますね( ゚∀゚)✨
そして悪事に手を染め、
「次は月を手に入れるんだ!」と報告するグルーを、
「そうなの、がんばってね」と受け入れつつ応援するお母さん、
息子が悪の道に行ってしまっても、
どんな息子も受け入れ応援する、
なかなかできることではないと思います、
ただ無関心だからとも取れますし、
それだけ息子を信頼しているからとも取れます。
グルーの中でも、
お母さんから満たしてもらえなかった承認欲求や存在欲求が、
女の子たちの存在で満たされていった。
「愛の傷は、愛で癒す」!まさにこれです!!
ちなみに過去バリバリの不安型愛着障害だった私は、
不安型を克服した今は軽度の回避安定型でした(笑)
巻末に愛着タイプ診断がありますよ♪ヽ(´▽`)/
そして自分の過去を癒すには、
ゆにこさんの↓ワークもとってもお勧めです♪ヽ(´▽`)/
今日はクリスマスですね!
皆様が素敵なクリスマスになりますように( *´艸`)♡
月って、
簡単に掴めるものじゃないですよね(・∀・)