【平和実話】40年続いたミンダナオ紛争を解決。民衆の支持を得た平和への誠実さとは

「ミンダナオに平和が来れば世界平和が訪れる。」

 
40年以上続いた紛争で12万人以上が亡くなった死の地を見て、世界中の人々が言った言葉です。誰もがミンダナオ島が平和になることは不可能だと考えていました。

政府軍とイスラム軍との平和協定が何度も締結されましたが失敗に終わり、互いに銃口を向け直しました。そうして40年余りが経ち、住民にとって「銃」は平和の手段だと思われていました。

しかし、2014年以降、紛争の日常が、平和の日常に変わってきています。銃口を向けあっていた地元住民が、互いの家を行き来し交流する、驚くべきことが起きています。この奇跡の中心には、韓国人の平和運動家イ・マンヒ、(社)天の文化世界平和光復(Heavenly Culture, World Peace, Restoration of Light:以下、HWPL)の代表がいます。

84歳で平和のために訪れた戦場「ミンダナオ」

 

イ・マンヒ代表(以下、イ代表)は「地球村戦争終息・平和を成し遂げよ」という天命を受け、2012年から世界平和歴訪を始めました。2013年9月、フィリピンで出会ったアントニオ・J・レデスマ大司教は、イ代表にミンダナオ島紛争終息のために取り組んでほしいと要請しました。当時、ミンダナオ島は流血紛争が繰り返される戦場で、行くこと自体が命がけの状況でした。

イ代表は翌年1月、84歳でただ「平和」のためだけに、平和使節団と共に訪問しました。イ代表は訪れた理由を「平和運動をしている人が平和のために来てほしいと言うので、断ることができなかった。神様が共にしてくださることを信じて向かった。」と告白しています。

ミンダナオ現地訪問後は、人の考えでは信じがたい奇跡の連続でした。ミンダナオ島紛争の本質がカトリックとイスラム間の宗教対立であることを見抜いたイ代表は、2014年1月24日、フィリピンのジェネラル・サントスで、ミンダナオ地域で初めて、現地の1000人余りとピースウォーク(平和ウォーキング大会)を行いました。

一度に行われた奇跡のような平和協約式

 

ピースウォークを終えた後、政府や市民社会団体の指導者をはじめ、青年団体、大学教授などの出席者たちに、イ代表は平和の必要性を力説しました。

イ代表は宗教の名で紛争を起こすことを強く非難し、「創造主の意志は戦争ではなく平和である」と強調しました。続けて参加者たちに「平和を望むのか戦争を望むのか」と尋ね、平和を望む人は手を挙げるように話しました。参加者全員が手を挙げると、イ代表は「それなら平和協約書に署名してください」と現場に参加したカトリックとイスラム側の関係者を前に呼びました。

即席で行われた平和協定には、フェルナンド・カペラ ダバオ教区前大司教とミンダナオ・マギンダナオ州知事が出席し、双方は戦争終息と世界平和協約に合意しました。

フィリピン大統領も法も教皇も実現できなかったミンダナオ流血紛争終息の幕開けとなる瞬間でした。フィリピンのラモス元大統領はイ代表に「私もできなかったことをやり遂げてくれた」と感謝の意を伝えました。

イ代表は、政治家とは違う…誠実さが成し遂げた成果

 

ミンダナオ民間平和協定のニュースを受けた政府軍とモロ・イスラム解放戦線(MILF)側は、翌日の1月25日、予備平和協定書の最後の付属文書に最終合意し、18年間進めてきた双方の交渉過程の中で最も大きな進展と評価されました。

同年5月、フィリピン議会でいわゆるバンサモロ基本法が立法手続きに入り、2018年8月にドゥテルテ大統領がこの法案に最終署名したことで、ミンダナオ島内戦は事実上完全に終息しました。

2014年1月、イ代表の仲裁で実現したミンダナオ島民間平和協定のニュースを伝えたフィリピンPTVのエリザベス・カチン記者は、劇的な平和成果実現の背景にイ代表の「平和への誠実さ」を挙げ、「イ代表と政治家たちは違った。イ代表は、ただ平和のために銃弾が飛び交うミンダナオまで遠くはるばる来た。平和に対するイ代表の誠実さが彼ら(ミンダナオ島の住民)を動かした。」とし、「イ代表であり、HWPLであったからこそ、平和協約ができた」と話しました。

政府主導の政治的な平和協約が住民の反発により破綻したのとは異なり、イ代表が主導した民間平和協約は住民の支持を得て成立し、大きな反発もなく実質的効果を上げることができたという点で違いがあります。

2015年9月、HWPLが主催した世界平和サミット1周年記念行事に参加したアル・ハジ・ムラド・イブライムMILF代表は、「我々は18年間も政府軍と交渉をしてきたが、妥結できない状態だった。2014年1月、イ代表がミンダナオ・マギンダナオで成し遂げたイスラムとカトリック指導者間の民間平和協定は、MILFとフィリピン政府が公式協定を結ぶのに実質的に役立った。多くの人がこれを信じることはできないが、事実だ」と述べました。

ミンダナオに建てられた「HWPL平和記念碑」

 

2015年5月、ミンダナオ島マギンダナオ州はイ代表の平和功績を称えるため「HWPL平和記念碑」を建てました。現場には、平和のために政府とイスラム軍を代表する平和会談に参加した主要人士と地域代表者が多数参加し、ミンダナオの平和維持と発展に努めることを誓いました。そして、ミンダナオ民間平和協定が結ばれた1月24日を「HWPL DAY」に指定し、「戦争から平和に解放された日」記念行事を行いました。この日、カトリックとイスラム教の指導者たちは「神様と世界の人々の前で二度と宗教紛争をしないこと」と「HWPLと平和の使者になること」を約束しました。

2016年1月、ミンダナオ島民間平和協定の2周年を迎え、MILFの駐屯地であるミンダナオ島スルタン・クダラットにも「HWPL平和記念碑」が建てられました。ミンダナオ島の平和がHWPLを通じて実現したことを対外的に公式化したものです。除幕式出席のためにMILF駐屯地を訪れたイ代表一行は、ミンダナオ島住民の熱烈な歓迎を受けました。果てしなく続いた歓迎の人だかりは、ミンダナオ島住民がどれだけ「平和」を待ち望んでいたかを表していました。

2014年1月、84歳の韓国人平和運動家であるイ代表が「平和」のためだけに命をかけて訪れたミンダナオに、神様は「平和」をプレゼントしました。これは、平和を成し遂げる力を持つ神様がイ代表に同行したためでしょう。

出典:https://www.newscj.com/news/articleView.html?idxno=810941
※実際の写真資料などは上記出典からご覧ください。


◎HWPLとは?
2013年に設立され、世界178カ国の人々と共に地球の戦争終息と世界平和の実現のために活動している国際平和団体です。また、国連のDGCとECOSOCに特殊協議資格を有する団体として登録されています。

◎HWPL KOBEとは?
HWPLの神戸支部として2022年7月に設立されました。日本の平和実現のために様々なイベントや平和事業を進めており、HWPLがこれまで歩んできた平和の実績を日本でも知らせ、日本国民に平和活動への参加を呼びかけています。

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