その後…オープニングから用意されていた動物以外にも家畜の定義にふさわしい沢山の動物達が登場し最後は鶏にヒヨコ。挙げ句の果てミツバチや今ではあまり見かけないカイコまで紹介された。

世の中はなんて広いのだろう。第二部終了間際に突然現れた年配の紳士がその全てを購入する事になった。今まで生き続けることの出来なかった家畜がその寿命が尽きるまでのんびりと生活出来る家畜動物園の設立を目指すと言う。今までの動物供養や動物慰霊碑など作っても肝心の家畜は決して喜びはしない。所詮は人間のエゴと自己満足だけだと…本当に心底愛情を注ぐなら安らかにお眠り下さいではなく安らかにお過ごし下さいである。人間が生きて行く為にどうしても彼らの命が必要ならばせめて彼らが生きる間だけは出来る限り健やかにそして出来るだけ辛く苦しい思いをしないように生きさせる配慮が必要だと訴えた。実際には近くにいるようで遠く離れその暮らしぶりさえわからない彼らの実態を動物園と言う名の場所を利用し僅かな一生を見て欲しいのだと言う。


近くのようで遠く離れている 
「MEGUMI」 あれから何年…呆れて言葉にならない



モニター室を出て行く時 社長は目頭を熱くして部下にこう言い残した…(決して騙すのではない。お客様の長年の祈りを叶えるのだ。夢ではない真実として…大和の國の日本人として…)

つづく