出典: Metal Archives https://www.metal-archives.com/albums/Primal_Fear/Nuclear_Fire/3127

 

 

Nuclear Fire (Primal Fearのアルバム「Nuclear Fire」より)
作詞: Ralf Scheepers, Stefan Leibing, Mat Sinner, Henrik Wolter, Klaus Sperling


(ヴァース1)

"Bursting metal - chroming eagles in the night"
 飛び散る金属片、猛禽類のような爆撃機

"In a flying battle - fighting monsters side by side"

 空では戦闘機が暴れまくる

(プリコーラス1)

"Into the light we are guided by our own destiny"
 俺たちは運命に導かれるまま未来を目指す

"Keeping the course nothing can stop us at all"
 何者にも俺たちの歩みを止めることなどできないのだ

(コーラス)

"Forever we will follow the light"
 俺たちは輝く未来を目指す、たとえ

"Although we'll burn in nuclear fire"
 核の炎に焼かれようとも

"As we can see on our last flight"
 絶望の中でも俺たちには光が見えるから

"It will take us one step higher than we were"

 一歩ずつでも前に進めるはずだ

(ヴァース2)

"Striking squadron - crushing tanks on our trail"
 強敵たちに果敢に挑み、行手をふさぐ物を乗り越え

"There is no weapon - radar rockets bound to fail"
 裸一貫、手持ちの武器などないのだから

(プリコーラス2)

"Setting the pace we deploy to destroy our enemy"
 ただ敵を倒すべく歩みを速める

"Keeping the course nothing can stop us at all"
 何者も俺たちの歩みを止めることなどできないのだ

 

(コーラス)

"Forever we will follow the light"
 俺たちは輝く未来を目指す、たとえ

"Although we'll burn in nuclear fire"
 核の炎に焼かれようとも

"As we can see on our last flight"
 絶望の中でも俺たちには光が見えるから

"It will take us one step higher than we were"

 一歩ずつでも前に進めるはずだ

(ブリッジ)

"Taking no prisoners and bring no survivor"

 捕虜などいないし生存者もいない

"We are the soldiers of death"
 俺たちは一旦死んだも同然だ

"Painful and cruel we destroy our rival"
 だから徹底的にライバルと戦うしかない

"Violence is catching his breads"
 力こそが生きる術なのだから

 

(コーラス)

"Forever we will follow the light"
 俺たちは輝く未来を目指す、たとえ

"Although we'll burn in nuclear fire"
 核の炎に焼かれようとも

"As we can see on our last flight"
 絶望の中でも俺たちには光が見えるから

"It will take us one step higher"

 前に進めるはずだ

"Forever we will follow the light"
 俺たちは輝く未来を目指す、たとえ

"Although we'll burn in nuclear fire"
 核の炎に焼かれようとも

"As we can see on our last flight"
 絶望の中でも俺たちには光が見えるから

"It will take us one step higher than we were"

 一歩ずつでも前に進めるはずだ

 

 

 

Primal Fear の人気アルバムから、タイトルトラックのご紹介です。

このバンドはメロディアスではない硬派な曲もたくさんありますが、メロディアスですばらしい曲もあくさんあります。

そしてこの曲 Nuclear Fire は、このバンドのメロディアスな側面の人気曲でしょう。

 

さて、 nucler (核) の fire (炎) という言葉を聞くと、われわれ日本人は多かれ少なかれ拒絶反応があるのではないでしょうか。

それは日本は原子爆弾を落とされた唯一の国であり、たとえ歌詞の内容が真剣であったとしても重すぎる主題だからでしょう。

 

しかし私がこの曲の歌詞を聴いて受け取ったのは、核の炎自体についてではなく、その後の生き様についてであって、つまりたとえ国土が焼け野原になっても未来を目指そうという感情なのです。

歌詞には航空戦とか戦車とか出てきますので、このバンドが深く考えずに題材として戦争を扱った可能性も確かにあります。

また、サビ (コーラス) の二行目は「although we'll burn in nuclear fire (将来核に焼かれても)」となっているので、真っ正直に解釈すれば核の炎とは仮定の話である可能性もあります。

 

しかし歌詞全体を眺めると、どうしても単に戦争を扱ったとは思えず、はっきり言えば太平洋戦争後の日本の復興を思い描いた曲という感じがしてなりません。

また「although we'll burn in ...」も、過去形にしてしまうと歌詞が完全に日本に結びつけられてしまうためそれを避けただけであり、やっぱり日本を描いている気がします。

 

そう思う理由の一番目は、Primal Fear はドイツのバンドであり、第二次世界大戦に関しては同じ敗戦国で、どちらもその後に目覚ましい復興を遂げた歴史を持っているので、nuclear fire という言葉を使うのなら日本を思い描いていると思うからです。

 

曲が日本の戦後復興についてだと考える二つ目の理由は、プリコーラス2では「destroy our enermy (敵を壊す)」と言っているのに、ブリッジ三行目では「destroy our rival (ライバルを壊す)」と、「敵」から「ライバル」に変わっているからです。

ライバルとは競争者ではあるが敵ではないです。

つまり第二次戦争中には敵がいて戦ったが、その後はライバルとの戦いであり、戦後何もないところから未来を目指して生き抜くということだと解釈しました。

 

ですので特に歌詞の二番では、私は大隊だとか戦車だとかロケットなどとは訳さずに、手持ちに有効な武器がなくても前向きに未来をめざすことだと訳しました。