ちょうど僕がボストンに行った初日。とあるクラブのジャムセッションに行きました。向こうの連中とまず音をだしてみたかったから。
そこで、ある黒人ドラマーが演奏してたんですが、そのドラマーが下手くそなのに自信満々で演奏していました。
衝撃でした。
さらに衝撃だったのは、その二ヶ月後そのドラマーが化け物みたいに、上手くなっていたこと。
以来10年、向こうで演奏してきた仲間達、ほとんどみんながそういう人種なんだってことに気付きました。
失敗を恐れず、他人の目も気にしない、自分の価値観を貫く為に常識も打ち破る、その力。その力を得る為に必要なのは勇気。
100ある実力のうち安全圏の70しか出さないミュージシャンはプロだろうがなんだろうが、もう音楽家として死んでいる。
100を超えた次元で演奏してこそ上達するものだと思います。
だから、そういう考え方だとプロもアマも関係ない。
発表会で生徒の演奏を見ていて、毎回僕が感動するのは、みんながギリギリの状態で演奏しているから。必死になっているからです。それは独特の緊張感を音楽にもたらす、一番のスパイスなんです。テクニックだけじゃない、精神の持ち方、これがすごく大事。全ての鍵になっています。
そう考えたら、恋愛でも仕事でも何でも、人生に起こること、全てはひとつなのかもしれません。
安全圏で演奏するな生きるな
限界を超える勢いでやる、楽しむとはそういうこと
こんなものだろうという考えを押し潰して、生きよう。
