マイディアミスター(나의아저씨) | 東洋哲学・真髄探求ブログ

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自分が実体験してみて本当だったと確認出来た数々の出来事の記録と、物事の本当の真髄は何なのか?探求しています。
(2008年から書いてますが2019年にほとんど消して残すものだけ再掲載しましたので、年代があわないものが多いです、ご了承ください)

本当によくできた作品だった。


放映されている韓国ドラマをなんとなく見てる方は、韓国ではみなが財閥みたいな暮らしをしていると錯覚するかもしれない。だが現実そこで暮らしている多くの人は、普通の暮らしの中で、願っていないのにどうしようもない事に巻き込まれ悲しみや孤独を味わったり、またそれらを甘受しながら耐える中でささやかな幸せを得たりしてると思う。


生きるということは、自然の順理どおりに、その流れに従って過ごすこと。・・・私が過去に運命論でよく書いたように、運命を思った通りに運転するって・・・現実は、そう出来る瞬間もあるし、そう出来ない瞬間もあると思う。


出会いも別れも自分の思いどおりにできるものではない。全てに起承転結があり期限がある、生命が有限であるように。誰かと近い距離で居られる時間は決まっていて必ず始まりと終わりが存在する、自分の欲を押し通せるものでもない。


まあ、人自体が、肉体があってもなくても実はなんら変わりがなく、ならば誰かがそばにいることもいないことも本当はそれほど違わないのかもしれないが。


このドラマの主人公はただ黙って苦難を生きていく大企業のベテラン男性社員。側からみたら、一見何不自由なく見えるが、その実周りからことごとく裏切られていて、それを本人が知りながら知らないふりをして全てを受け入れていく。でも生身だから当然傷つきボロボロになっていた。


そしてある日自分と同じくらい傷だらけで生きている一人の女性に出会い、非常にわかりあい、互いに支えあうようになる。それはいわゆる男女の情とはちょっと違う、人間対人間の強い信頼が土台になっていた。


とっても共感した。


韓国ドラマだから家族の情がメインになっていて、みんなそれぞれの立場で感情を抱えて生きていく。これが現実だよな〜って思った。


会社の中の陰謀、どうしようもなく巻き込まれ流されていく人との因縁、そんな中で必死に誰かを愛したり血を流しながら守り抜く、人間の儚いながらも強い姿を、見事に表現していた。


そこには善人も悪人もいない。加害者も被害者もいない。みながそれぞれの立場で必死に生きているだけ。だからやるせない。


どんなに全ての人に良い人でいようとしても、実際はそうできないように。


不本意にも誰かを傷つけながらしか生きていけない、これが人が生きるということではなかろうか。こういうことが分かり、なんとか受け入れることができるようになった昨今・・・やっと感情のジェットコースターを降り平穏を得ることが出来た。


多くの韓国ドラマがある中で、名作と言われているこの作品、是非多くの方に見て欲しい思った。