こんにちは。今回は自分の部屋として用意した
書斎 兼 オーディオルーム(防音室の詳細)
こちらのご紹介です。
入居直前(入り口側から)
広さは7畳ほど
中に一歩入るとこんな感じです。
部屋の角は隅落としになってるので、音だまりができずに良い感じになります。
天井は高さ2.6m。吸音材はオトテン3
左の壁、内壁側は壁を照らす間接照明(コーニス照明)にしてみました。
壁クロスは音響の都合で、織物を使った本物の布クロスで(Sangetsu製)
めっちゃ高かったので材料は施主支給にさせてもらいました。布クロス代だけで本来20万のところ、6万円に抑えられました。住友不動産さんありがとう
左の壁コンセントはオーディオ機器専用電源として、分電盤回路から直配線
分ける理由は複数繋がっている場合、電気的ノイズを発生する器具からノイズが伝わってきて、音響機器に悪い影響を与えて音が劣化することがよくあるためです。
電子レンジ、冷蔵庫、暖房器具、加湿器、スタンドライト、扇風機、掃除機、パソコンなどが発生源として活躍しがちですので、コンセント共有してたらご注意を!
そして、ここから振り返ると、こんな感じで。
白い箱は気密度が高くなるので必要となる、遮音&全熱交換型なロスナイ型換気扇。
ドアはDAIKEN製の遮音ドア
床は2種類の床材を張り分けです
オーディオ機材置き場は、ローズウッド無垢板。音響&デザイン両方のためです
残りは床暖房に耐えられるよう、ブラックウォルナットのライブナチュラルプラス
見切は真鍮製見切材を探して入れてもらいました
2連の窓からはインナーガレージを見下せます
窓は、YKKap APW330 樹脂フレーム窓 上下開きタイプ
引越し当日までに、ウッドブラインド、パーソナルソファ(ストレスレス・トーキョー)と、
タチカワロールスクリーン、アイアンフレーム&ウッド製の棚にCado 加湿器までなんとか設置完了
ナニックジャパン製のウッドブラインドは質感も高くとっても美しいです!
この部屋の用途は、
・自宅で少し仕事やPCとかで何か作業したいとき
・好きな音楽鑑賞(Jazzとか)を仕事終わっての夜間や、休日に家族に気兼ねなくできるように
ということで当初計画した場所でした。がコロナウィルスの蔓延で昨年3月以降はオフィスに行くことはなく、毎日仕事は自宅でリモートになってましたので、12月に新居に移ってからすっかりこの部屋が毎日の仕事部屋となっています。
前のマンションでは、ダイニングスペースを模様替えしてリモートオフィススペースに無理やりしていましたので、閉じこもることもできず家族にも随分と気を遣わせてしまって迷惑をかけていたので大分肩の荷が降りた気がしてます。
ダイニングスペースを占拠!
オーディオ用途メインでの想定でしたので、当然防音仕様にしたわけですが、毎日何時間もリモート会議をする中で、会議の音で家のメンバーに負担がかからないのはもちろん、会議中は部屋の外の音や屋外の音もほぼ全てカットできますから防音仕様にして本当に良かったと思います。
部屋の外では目の前で道路挟んで2軒が、建築真っ最中なのですが、全くといってよいほど影響なくて凄いです。部屋を一歩出れば時々かなりの工事音がしております。
絶賛工事中!
アメーバブログでも一般的な防音室詳細の記事はほとんど見かけないので、少し詳しくご紹介してみようと思います。
設計遮音性能レベルは 平均で-40dB 相当の性能としています。
厳密に言いますと、音の高さによって遮音性能は異なるので出す音の種類によっては上下しますが、ここでの説明はわかりやすい範囲に留めます。
具体的には例えば、部屋の中でステレオで85dB程度の音量で聞いている場合、部屋の外は概ね 85-40=45dB 程度の大きさになって音が漏れてくる計算です。
45dBだと、「ん?音楽どこかで鳴ってる??」位の感じです。
DAIKENの提案書から拝借
部屋の目の前の数値ですので、そこから数mも離れれば、環境音と同じ大きさになってしまい、ほとんど認識できません。
実際に測ってみました!
80-85dB前後の音量でステレオから音楽を再生してみます。
これ、どのくらいかというと、家で聞くなら普通の人にはかなり大きいと感じると思います。ライブ演奏よりはやや小さいかな?位のイメージです。
そのまま家の外側へ出て、壁の前50cmで計測
しっかり40dBほど減衰。音楽が鳴ってるのはかろうじて認識できる程度
同じ状況で、家の中、部屋の外側ドアの前で計測すると、
壁よりもドアの遮音性能がやや低いのでもう少し聞こえます。
ちなみに、この防音仕様にするために直接的にかかった差額費用は100万円ほどです。
安いと感じるか、高いと感じるかはそれぞれかと思いますが、いかがでしょうか?
あと、防音目的だけであれば壁を厚くして、吸音材しっかり入れて、振動吸収材を床下に入れたりすればよいのですが、音楽を心地よく聞けるようにするためにはもう一つ大事な要素があります。
音の反響、反射の調整です。
吸音ばっかりすると、響きのない耳が詰まったかのようなつまらない音になりますし、音をよく止めてくれる硬くて重い強化石膏ボードを入れるだけだと、反響しすぎて音のバランスがおかしくなります。
わかりやすく言うと、お風呂とか、タイル貼りの玄関ホールなんかは反響しまくるので、大きな音で音楽をかけたら残響で聞けたもんじゃありません。
このあたりは部屋の面積、体積に合わせた最適な残響時間というのがありますのでシミュレーションしてくれるDAIKENなどにお願いするといい感じにできます。
我が家の最終的な予測グラフ。青い線がそれです。
詳細図面の一部から抜粋
家具やカーテンなど何も置かない空っぽの部屋の状態で、大きな音を出しても反響しませんし、とっても会話も心地よい自然な音に仕上がりました。
スピーカーからピンクノイズを出して、スマホで測ってみました
愛用スピーカー B&W社 805D3
興味ある人しかわからないかと思いますが・・定在波も大きな凹凸もなく、スピーカー特性をそのまま反映している素晴らしい特性です
わかりやすく説明しますと、いわゆる癖がなくなっているということなのですが、これで良いことは、ピアノがピアノの音として本当にリアルに聞こえ、目を閉じると生楽器が目の前で演奏されてているような音楽体験ができたり、
ライブハウスで最前列のど真ん中、最高の位置でまさに生で聞いてるような状態で好きな音楽を楽しむことができたりします。
今検討中の方も、今後計画しようと思われている方にも参考になれば嬉しいです
こちらが今の風景
今後、壁をうまく使って好みに仕上げていこうと思ってます〜
お読み頂きありがとうございました