彼に伝えたい言葉。


「辛いよね。」

「私の前では強がらなくていいんだよ」


そう、彼の手を握り、肩を寄せ合い、伝えたいと思っていました。


付き合ったばかりの頃のような、距離感で。


海ほたるをあちこち散策して、気づいたことがありました。


彼は、私と手を繋いでくれていないのです凝視


手を握って…なんて、想像してる場合じゃありません。


私は、kazに声をかけてみました。


「ねぇ、今日は手を繋いでくれないの?」


片手を差し出すと、少し先を歩いていたkazが振り返り、苦笑いをし、手にそっと触れました。


その触れただけの様子に違和感を感じた私は、


「繋ぎたくないならいいけど…」


と強がってしまいました。

すると…


彼は手を離したのでした。


いやな予感を感じた瞬間でした。