ふと、スマホでカレンダーを見た。

2日連チャンでガイドの仕事を入れたから、明日は休み。


良かった。

気持ちを整理する時間がある。

kazは、外を眺めていました。

表情は…飄々として見えます。


別れよう、って言ってもらってホッとしてるのかな…

そんな風に思いながら、彼の横顔を眺めていました。


「行こうか」


私が食べ終わったのを見て、彼が切り出しました。


ここを出たら、もう話は終わってしまう…

あぁ、私たちはもう別れるしかないのか…


自分が言い出したことだけど、

別れたかった訳じゃないけど、

じゃあどう言ってあげれば良かったの?


ぐちゃぐちゃとした心のまま、


「うん…」


と答え、席を立ちました。


「ここは出すよ」


彼が伝票を持ってレジに向かおうとしました。


えっ、

別れるんでしょ?私たち。

手切れ金?


「いいよ、ちゃんと払うよ」


払ってもらうのはなんだかしっくり来なかったので、お財布を出しました。


「…ごめん、100円足りない」


「うん、いいよ」


「あ、高速代も…」

.

「大丈夫」


「…ありがとう」


釈然としなかったけど、お言葉に甘えることにしました。


「喫煙所、行っていい?」


お店を出ると、彼が言いました。


私は不貞腐れたような顔をして、彼についていった気がします。


そう、この時の感情は「怒り」


自分から別れを切り出しておいて、

私は腹が立っていたんです。


でもわかっていました。

今、彼に何かを言ったところで、きっと響かない。