彼のキスは、とても優しい。
色黒の肌が、すごく綺麗。
鍛え上げられた逞しい上半身に、腕を回し、引き締まった胸筋と腹筋に、口を寄せる。
彼の手は、ちゃんと私の中の、気持ちがいいところを責める。彼の腕に抱かれて、二の腕に顔を埋めながら、声が出てしまうのを我慢する。
セックスのとき…彼はちゃんと私を見てくれる。
それに応えるように、私も彼を見る。
気持ちがないセックスのときって…私はほとんど目を瞑っている。男性の首に腕を巻き付けながら、天井を眺めて違うことを考えている。
彼とのセックスでは、まったくそんな瞬間がなかった。私のカラダに夢中になっている可愛い彼を、愛おしくてずっと見ていたかった。
彼のことを好きになりたいって思ったから…なのかなぁ。
キスが多くて優しい、
優しいセックスだった。