結局さ、何があったの?
倒れてたバッグを直してるところを見られて?
うん。
お姉ちゃんの話は?
え。ピンクがあって、良かったね、って話。
ピンク??

ピンクがあって良かった?
あぁ、財布のことか。(財布がピンクだなんて知らなかったから、ちょっとこのやり取りが面白かったw)
うーん…
もうさ、今日は時間かけてもダメでしょ。
もう統計で出てるんだから。女脳は。
昔さドラマ見なかった?キ◯タクの。
女がさ、「私は愛した男だけを信じるのよ」って言って敵役をピストルで撃つんだよ。
カッコよかったな、あの話。
知らんがな。またちょっと笑ってしまった。
ああ、そうなんだ、見てないから知らないな…
そんな無条件に信じられるほど、私はSくんのこと好きにさせてもらってないし、
姉とSくんと、なんで信頼度が勝るって思ってる??
オレがやるはずない、って言ってくれないんだね。
いや、思ってるよ。
私がゲストとして招かれた、あーんな狭い空間で、たくさんの人がいる中で起きる出来事にしては、リスクしかない、って。
だからやるはずない、って思ってる。
Sくんが思ってる理由と違くてごめんなさい。
でも、そこが腑におちないの。
広い公園とか、雑多な場所とか、知らない人を相手にやるんだったらまだわかるの。
なんで私の姉の財布に手を出した?
なんでわざわざ家で依頼演奏、なんていう限られた狭い空間でやった???
どんなメリットがある?
リスクしかないじゃん??
幸いにも?Sくんは違う意味に捉えたらしく。
彼がやるはずがない、って思ってる、てとこだけ認識したらしい。
そしたら名前で言ってよ。
オレにはSって名前があるんだよ??親がつけてくれた立派な名前が!!
急にどうした?