荷物を言われた玄関スペースに置き、3人でリビングへ向かう。
午前のお料理教室で作ったというランチが、綺麗に盛り付けされ、用意されていた。
ありがたくご馳走になりました。
その後、本番の準備にとりかかる。
家主の奥様に別部屋に案内して頂き、3人で移動すると…
おもむろにSくんがスマホを構え、室内の写真を撮り出した。
えっ
おそらくその場にいた私、姉、奥様がそう思った。
いきなり人の家の中を撮るなんて失礼…!!
確かに綺麗な絵や花瓶が飾ってあったけど、撮るにしたってお家の方の了承を得てからでしょう…!?
案の定、奥様から
「え、何してるの?」とお声がかかる。
あ、こんな素敵なお宅、もう一生来れないかな、と思って。
と悪びれもなくSくんが言う。
何なの?ゆとり?
なんでこういうこと時々あるの??
でも、奥様は逆に気分が良くなったみたいで。
「あらそう?よかったら後ろの絵も見てちょうだい。ここのスペースは私が設計に携わってるのよ」とご機嫌でいろいろお話ししてくれた。
私は楽器の準備をしながら、ホッとしていた。
これが、最初に私が感じた違和感。
でも姉は、
もっと前にもう違和感を見つけていた。
本番が始まった。
始まってすぐ…次の違和感が待っていた。