はぁ…
とうとうユジンの口から、本格的に投資の話が出てきてしまった。
もうブロックしなきゃ…
と思っていることが伝わったのか?
「クリスマスに会おう。プレゼントを持っていく」
「週末、テレビ電話をしよう」
と言われた。
えっ、いいの?
資産運用の話をしてきたとしても、これで写真の彼が本人かどうかはっきり分かる。
私はドキドキしながら、まずは彼からの電話を待った。
そのとき。
プルル、プルル、
LINEのビデオ電話が鳴った。
画面には「ユジン」の文字。
電話をとった。
画面には、車の中にいるユジンが映っていた。
「ユジン…?」
あんなに警戒していたのに、リアルに動いている彼に自然に顔がほころぶ。
しかし彼は、視線を画面から外したり、忙しなく動いて会話にならない。
「ユジン…?」
ともう一度声をかけると、そこで通話が終了した。
…は?
彼からメール。
「車の電波が悪いみたい。今冬へのプレゼントを買いに都内まで来てるから忙しい。」
「うん、忙しいのはわかったよ。家に着いたらでいいから、ゆっくりまた電話して」
「ユジンは妻との約束を守った。初めてのクリスマスデートは神聖で期待を持ったものにするべきだ。だから電話は終わり」
はぁ…?!