一方的な今妻ハルコからの電話でのやり取りのあと。
元夫ケンジからスマホにこんなLINEが届いた。
「冬さん
僕は、ハルコさんという女性と平成◯◯年6月に出会い、同年秋に結婚し、翌年男の子が産まれました。
これ以上、実家に子供達を預けるのであれば、養育費を今よりも下げざるを得ません。
実家に子供達を預けるのはやめてください
ケンジ」
。。。なんだこのかしこまった文章。
ツッコミどころ多過ぎるんですけど。
・離婚した年に結婚
平成◯◯年の3月に私とケンジは離婚。離婚時にも弁護士を入れて、公正証書等書いたり、ご両親に捺印頂いたりと慌ただしかったのに、舌の根も乾かないその年中に再婚していただと?
・出会いとか聞いてない(怒)
けどきっと、離婚時には出会ってないとアピールしたかったんだろう。
・だから、子供は預けてないっつーの!
公正証書に沿って、お互いの意思で、アンタの都合で、アンタの実家で「面会」してるんだろーが!
あたかも、こちらの要望で実家を都合よく子守に使ってるかのような文面。腹が立つ。
が、彼がどうしてこんなに改まった文章を、ハルコと再婚して1年が経過した今になって私に送ってきたか、何となくわかった。
「ハルコがそう送るようケンジに命令した」
からだ。
離婚前、彼の裏切りに気づいた私が、浮気相手に「君とはもう会いません」とメールを送らせたように。
そうせざるを得ないくらい、嫉妬で胸が張り裂けそうだった、あの頃の私のように。
そして、その時のケンジが、自分の本意ではないメールを白々しい文面で送ったように。
私の予想通りの行動を、このあとケンジはすることになる。