1.キリギリスは、夏の間に働いていたアリをからかっていました。冬になり食料を分けてもらえないかと聞いたギリギリスにアリは「どうぞ食べてください。その代わり、キリギリスさんのバイオリンを聞かせてください」と言ってくれたのです。からかって食料をもらえないのではと思っていたキリギリスは涙を流して喜び、張り切ってバイオリンを弾きました。そして次の年の夏からは、真面目に働くようになったそうです。
2.キリギリスが「食料を分けてほしい」とアリの家を訪ねると、アリは「夏は歌って過ごしていたのだから、冬は踊って過ごせばいいんじゃない?」と言い放ち、扉を閉めて追い返してしまいました。そしてキリギリスは、そのままアリの家の前で凍え死んでしまうのです。
3.冬が来て食料が無くなり困っているキリギリスに、アリは「夏も歌って過ごしていたのだから、冬も歌えばいいんじゃない?」と言います。するとキリギリスはこう答えました。
「もう歌うべき歌はすべて歌った。君は僕の亡骸を食べて生き延びればいいよ」
後先を考えずに遊んでいるだけに見えたキリギリスでしたが、実はすべて見据えたうえで、生きている時間を命がけで楽しんでいたのでした。
キリギリスが助かる結末では、夏にからかわれたにも関わらずキリギリスに手を差し伸べることができるアリの優しさがわかります。キリギリスが泣いて感謝をし翌年から勤勉に働くようになったことから、優しさが相手を変えることができるということも伝わってきます。
夏に遊んで暮らしていたキリギリスは、結局冬に困ることになり、過去の行いを後悔することになりました。目の前の楽しさに溺れ、先のことを考えないと、後で苦しむことがわかります。
「夏に遊んで暮らすと冬に苦しむ」ということだけを考えると、キリギリスは不幸な人生を送ることになったと考えられるかもしれません。しかしキリギリスにとっては、夏に遊んで暮らすことこそが人生にとって大切だった可能性もあるのです。冬に死んだとしても、夏を陽気に過ごせるほうが幸せなのかもしれません。
幸せの尺度は個人により違いますね。
あなたがありさんだったとしたら、ギリギリスさんにどんな声をかけますか?
どんな結末がしっくりきますか?
私は後先考えずに過ごすと大変なことになる!という2番の結末しか知らなかったので、色々な結末があることにびっくりしました。
他の結末の方が私は好きだな(o^^o)
あんまりいい加減すぎるのはよくないけれど…みんな違ってみんないい♡
アリとキリギリス…あまりいいイメージのないお話でしたが、刺繍をしてみて改めていろんなストーリーがあることを知りよかったです(*´∇`*)
どんな状況でも、今を楽しみ精一杯生きていればきっと、素晴らしい未来が待っていますよね(๑>◡<๑)