男性「今、少し緊張しています。落ち着くのを手伝ってくれませんか?」。A I「深呼吸してください。あなたは掃除機ではありませんよ。息を吸って四つ数えましょう」。オープン A I は先月の13日、新たな A I基盤モデル「GPTー40」を使い、利用者の状態を音声から推測してアドバイスする様子を披露しました。

 

従来の基盤モデルは音声での回答に3~5秒かかっていましたが、新モデルは人間とほぼ同じ0.3秒で応答するほか、スマートフォンのカメラで撮影した手書きの文章を理解して音声で回答する機能もあり、数週間以内にサービスを始めるといいます。

 

 しかし、各社が利便性の向上を打ち出す中、懸念の声も広がっています。例えばオープン A I の新機能は、声色を様々に変えることができ、悪用されれば詐欺や偽情報の温床となる恐れがあるのです。

 

13日のオープン A I のデモでは、A I の音声が米女優スカーレット・ヨハンソンさんに似ているとの指摘がネット上で広がり、ヨハンソンさんは「ショックで怒りを感じた」との声明を公表し、法的措置も示唆しています。オープン A I はヨハンソンさんの声を模したものではないと否定しましたが、この音声の利用を当面停止しました。

 

 オープン A I では、悪用防止などの安全対策チームを率いていたヤン・ライカ氏が先月15日、経営陣との対立を理由に退社したことを発表しました。

 

安全対策チームは事実上、解散状態になっているといい、ライカ氏は先月17日「過去数年間、派手な製品の投入を優先し、安全対策を後回しにしている」とSNSで経営陣を批判しています。

 

 A I が「人間並み」の能力を獲得する一方で、A I とどう向き合うかは手探りの状況が続いています。ライカ氏は「人間よりはるかに賢い A I をどう制御するか、早急に考えなければならない」とも投稿し、警鐘を鳴らされています。

 

< いよいよ、ターミネーター時代が近づいて来ました。ライカ氏は A I を「どう制御するか、早急に考えなければ」と言いますが、そのことに気付いた A I が発端の映画でしたかね、ターミネーターは?。>