「日航も管制も基本動作の不徹底が目に余る。結果の重大性を除けば、羽田空港での航空機衝突事故以上に深刻なミスが重なっている」と、航空分野の経験が豊富な

国土交通省幹部の強い指摘です。

 

日航312便は10日昼、駐機場から誘導路を経て滑走路南端へ向かう途中、滑走路につながる「取付誘導路 E6」の停止線を誤って越えました。

 

それ気付いた管制官の指示で、離陸のため滑走路で高速走行を始めていたジェイエア機は「E6」の約 500㍍手前で緊急停止しましたが、ほぼ同時に停止支持を受けた312便が完全に止まった時、機体の一部は滑走路に入り込んでいたのです。

 

 現時点で判明している「羽田以上の深刻なミスの重なり」は、3点あります。

 

まず、管制官は「滑走路手前での停止」を指示したつもりでしが、パイロット3人がそろって、「滑走路侵入を許可された」と誤認されていたことです。

 

しかもこの誤認は、交信の基本とされるパイロットの復唱と管制官の復唱確認があれば防げたはずなのですが、「滑走路手前での停止」指示について、双方とも復唱と復唱確認を怠っていたのです。

 

さらに、管制官が滑走路への進入を許可する『五つの管制用語』を、312便との交信中に使わなかったのに、パイロットらは許可があると認識していたのです。

 

 福岡空港でのトラブルは、管制塔チームが312便の停止線越えに気づいたことで、法令で基準が定められている「航空事故」や、事故につながる「重大インシデント」には該当しないとされました。

 

それでも、斎藤国土交通相24日、「重く受け止めている」と述べられたのは、一連の過程で起きたミスの数々が、羽田事故を受けた緊急対策で徹底されたはずの項目だったからで、

 

「このままではいずれ重大な事故がくりかえされる」と、先の国土交通省幹部は危機感を強めているのです。

 

< 私には、一連の過程で起きたミスの数々が、「航空事故」や、事故につながる「重大インシデント」には該当しないとしたことが、どうしても理解できません。

 

お役所仕事の判断の典型だと思うばかりです!。>