フィリピン政府は、南シナ海の自国の排他的経済水域(EEZ)にあるサビナ礁(中国名・仙賓礁)で、中国船がサンゴの残骸を投棄して小規模な埋め立てを行っている兆候があるとして批判を強めています。

 

 フィリピン紙などによりますと、フィリピン沿岸警備隊は11日、中国による埋め立てを阻止するため船舶をスプラトリー(南沙)諸島のサビナ礁に派遣したと明らかにしました。

 

同隊幹部は、浅瀬にサンゴの残骸が投棄されていたとする動画をSNSで公開しています。

 

同隊報道官は14日、X(旧ツイッター)への投稿で「人工島の建設などは証拠に裏付けられている。中国船がいたことは記録されている」と主張し、中国が関与しているとの認識を示しました。

 

 これに対し、中国外務省の汪文賓副報道局長は13日の記者会見で「フィリピン側は何度もデマを流して中国側を中傷し、国際社会を誤った方向に導こうとたくらんでいるが、むだな行為だ」と反発しています。

 

中国の習近平政権はスプラトリー諸島で大規模な埋め立てを一方的に続けており、人工島に滑走路やレーダーを整備して軍事拠点化してしまいました。

 

 サビナ礁に近いアユンギン礁(中国名・仁愛礁)はフィリピン側が座礁船を使って実効支配していますが、昨年以後、中国船によるフィリピン船への放水などが頻発しており、緊張が高まっています。

 

< 中国は最盛期を過ぎ、国内に、経済の低迷や一人っ子政策による弊害など大きな課題を抱えており、台湾ではなく、当たり障りのないフィリピンを相手に外交問題を引き起こし、国民の関心を逸らしているのだとも思われますが?。>