国連総会(193か国)は10日、国連へのパレスチナ正式加盟を支持する決議案を賛成多数で採択しました。ただ、加盟には安全保障理事会の勧告が必要で、拒否権を持つ米国が反対しているため実現の可能性は低いのです。

 

 採決の前に演説したイスラエルのギラド・エルダン国連大使は決議案に反発し、賛成票を投じる国に対して「破壊的な投票によって国連憲章がどうなるか、これを見ればわかる」と述べられ、小型のシュレッダーを取り出して国連憲章と書かれた紙を細断されました。

 

「こういうことだ。あなたたちが国連憲章をズタズタにしている。恥を知れ」と声を上がられ壇上を離れました。会場からはどよめきが起きたといいます。

 

採決では日本など143か国が賛成し、全体の7割超を占め、反対は米国やイスラエルなど9か国のみで、両国の孤立が際立っています。

 

 米国では、パレスチナ自治区ガザで続く戦闘を巡り、米政府のイスラエル寄りの外交姿勢への不満から辞職する連邦政府職員相次いでいます。

 

国務省でアラビア語担当報道官だったハラ・ラーリットさん(41)は4月末、18年間の外交官キャリアを捨て辞表を出しました。職業外交官では初の「抗議辞職」で、省内には衝撃が広がったといいます。

 

辞職後初めて外国メディアの取材に応じたラーリットさんは「内側から何を言っても政策は変わらず、疲れ果てた」と。

 

また、同じ国務省で武器輸出を担当する部局に努め、ハマスの越境攻撃から約10日後に辞職したジョッシュ・ポールさん(46)は「ホワイトハウスや国務省の上層部から、イスラエルの要請に応じて早期に武器移転をするよう圧力があった。政策を議論する余地は全くなかった」と憤ています。

 

「私が知る限り、連邦政府では4月に20人以上が同じように辞職している」とも。

 

< 人命に対し、ロシアより酷い行為を続けているイスラエル。いま自国が世界でどの様な立場に立たされているのかを、国民は理解していませんね。戦前の日本です。

 

 ところで昨日、11日にNHK ETV特集 汚名 沖縄密約事件 ある家族の50年 を、録画で見ましたが、西山太吉・啓子ご夫妻のご苦労と無念さを改めて知りました。

 

 時の政府は国民に対し、嘘をつくことではなく、米国にとっては仕掛けられて戦争で、しかも米軍も大きな犠牲の上に勝ち取った領土を、敗戦の相手国に返還することが史上初めてともいえるほど稀であることを国民に知らせ、密約などにせず、全てを公表すべきだったと思うのです。>