「3連勝おめでとう」。立憲民主党代表の泉健太氏(49)は1日、札幌市内で全道メーデー大会の参加者から衆院補欠選挙についてこう声をかけられと、はじけるような笑顔を見せました。

 

国会対策委員長の安住淳氏(62)は4月28日夜、3補選の結果を見て「自民への批判は半端でない。内閣不信任案で大政局が起きるかもしれない」と周囲に漏らされます。

 

 しかし、立民の閣僚経験者は「民主党による政権交代前夜のような熱気は全く感

じない。微風が吹いてきた程度だ」と指摘します。

 

09年衆院選直前の読売新聞社の全国世論調査では、民主党の支持率は32.2%で自民の26.7%を突き放していましたが、今年4月の調査では立民は5%にとどまっており、自民の24%には程遠いのです。

 

 現在は立民衆院議員である小沢一郎氏は4月23日、自身のグループの会合で「政権交代のためには、野党をまとめられる執行部じゃなきゃダメだ」と語られます。

 

小沢氏は、各選挙区で一定の固定票が見込める共産党との協力を重視しており、今回の補選でも与野党対決となった島根1区を含め、共産が候補者擁立を見送ったことが3勝を後押ししています。

 

ただ、憲法や外交、安全保障などの基本政策が異なる共産との関係構築は、穏健保守や無党派など幅広い層の受け皿を目指すうえで難しいのです。

 

 「現実的な政策判断をしなければならない」。政調会長の長妻昭氏(63)は3月6日

国会内で開いた連合との会合でこう述べられ、経済安全保障分野の重要情報に触れる資格者について、政府が認定する「セキュリティー・クリアランス(適性評価)制度」の創設法案に賛成する考えを表明しました。

 

賛成への慎重論もありましたが、法案に反対した共産などと一線を画すため、押し切った格好です。

 

ただ、それだけではダメで、立民内からは「共産の選挙協力をあてにする現状そのものを変えなければ、『立憲共産党』として政権担当能力を疑われてしまう」との懸念がでています。

 

< 立民さんについては4月30日投稿の欄外で触れましたが、沖縄知事選で辺野古移設反対の候補者を応援したことで、既に政権担当能力がないことを露呈しています。>