NTTは、A I を連携させるシステム「A I コンステレーション」を通じ、偽情報の拡散などを防ぐ仕組みを数年以内に実用化する方針を明らかにしました。

 

ある A I が偽情報や偏見を含む回答を出力した場合に、他の A I が問題点を指摘することで、全体としてコントロールすることを目指します。

 

 NTTの川添雄彦副社長が10日、米カリフォルニア州サンフランシスコでの読売新聞のインタビューで明らかにしたもので、川添氏は「特定の A I への依存を防止し、A Iの『民主化』につなげる」と述べられました。

 

 A I コンステレーションは、NTTが開発中の次世代高速通信基盤「IOWN(アイオン)」を活用します。

 

A I を星座(コンステレーション)のようにIWONで結び、NTTの生成AI「tsuzumi(ツヅミ)」に質問しますと、複数の A I の回答を同時に表示することを想定しています。

 

川添氏は「今の A I は自分を否定できない。いわば独裁者だ。適切な利用に向け、互いに監視させてけん制する」と説明されました。

 

 IOWNは光技術を使った高速・大容量の通信が可能で、複数の A I を同時に動かすことができます。

 

A I を巡っては、実在しない事柄をあたかも事実のように回答する「ハルシネーション(幻覚)」と呼ばれる問題も指摘されており、川添氏は「複数の回答を比較できれば、A I の偏見や誤りに気づきやすくなる」と意義を強調されました。

 

 NTTと読売新聞社は8日、A I の規律と活用の両立を図るため、「生成 A I のあり方に関する共同提言」を発表しました。

 

生成 A I の活用と健全な言論空間の確保の両立には「複数・多様な A I が同列に存在」する環境の確立が必要と強調しており、コンステレーション構想はその一環となります。

 

【 NTTの「ツヅミ」の回答精度は、グーグルの最新の生成 A I 基盤「ジェミニ」などに匹敵するといい、今後は音声などの認識技術の開発も進めるといいます。

 

ツヅミは高い日本語能力を持ち、3月に国内の企業や自治体向けにサービスを開始しました。導入に向け、500件以上の問い合わせが来ているといいます。】

 

< 日本の技術力が再び世界に羽ばたくような、強い希望が見えてきています!。>