2月上旬のルーマニア北部シゲテュ・マルマチエイ。幅約60㍍のティサ川の北岸にはウクライナの民家が見え、空襲警報も聞こえてきますが、冬は雪解け水や雨で水位が数㍍になり、流れも速いが、毎晩のように男性が泳いで渡ってくるのです。

 

地元国境警察によりますと、ロシアの侵略開始後の不法に入国したウクライナ人男性は約8600人に上ります。

 

 サーモグラフィーカメラで人間の動きを感知しますと、連絡を受けた部隊が駆けつけます。侵略前から国境警備に当たるブラド・マルキシュ警部補(24)は「以前はタバコ密輸業者を逃すまいとしていたが、今は助けが必要な人を一刻も早く救いたい」と仕事に対する心境の変化を明かします。

 

ルーマニアではウクライナ人の保護を重視しており、一時保護を申請すれば不法入国も犯罪になりません。欧州連合(EU)加盟国のため欧州の他国にも移動でき、「無事にたどり着いて安堵する人もいれば、母国を見捨てたと泣く人もいる」といいます。

 

 侵略開始直後は、義憤に駆られた多くの若者が軍への入隊を志願しましたが、英BBCによりますと、外国に逃れた動員対象年齢の男性は数万人に上ります。

 

兵士の平均年齢は40歳以上に上昇し、ウクライナ最高会議(議会)では、動員対象年齢の下限を27歳から25歳に引き下げる法案の審議も進んでいます。

 

 「40~50人の不法入国者を助けた」。ウクライナ側の国境近くにかつて住んでいたバシリさん(47)は同国とルーマニア二重国籍をもっており、合法的に越境できた時期にルーマニアへ避難すると、多くにお知り合いから「徴兵を避けたい」と不法入国の問い合わせを受けたといいます。

 

国境を越えても強制送還されることを恐れていた人が多かったため、一時保護の制度や入国後の扱いについて情報を集め助言したといい、今は皆、欧州の他国に居ると。

 

パシリさんが参加する通信アプリ「テレグラム」の情報共有チャンネルには130万人が登録し、不法越境の成功談やウクライナでの摘発事例などの情報が頻繁に流れてきます。「今はみんな情報をよく知っている」と打ち明けています。

 

 一方、「今こそ戦地に」と、ウクライナ軍の苦戦が続く中、あえて戦地に向かう人もいます。

 

ウクライナ西部リビウのクラブ経営者オレフ・ラバさん(29)は1月30日深夜、駅のプラットホームで涙を浮かべる妻アナスタシアさん(25)を抱きしめ、「心配しないで」と、アナスタシアさんに長髪をそられて坊主頭になった顔で微笑み、配属がきまった空軍部隊の訓練に向かいました。

 

 脊髄に持病を抱えるラバさんは、侵略開始直後から自身が経営するクラブを避難民に開放したり、火炎瓶などを作るボランティア活動の拠点にしたりして支援してきたほか、資金調達イベントも企画し、物資や無人機などを激戦地の前線に自ら届けたりしてきました。

 

当初は1回で約16万フリブニャ(約63万円)の寄付が集まりましたが、侵略が長期化するにつれて関心が薄れ、侵略2年目は3分の1以下に減り、できる支援の限られてきたことから「何も役に立てていない」と虚無感にさいなまれ、「一番必要とされるのは、戦場に行くことだ」と決断したといいます。

 

 ラバさんは「本当は怖い。戦況も良くないと知っている。でも、だからこそ今行かなくては」と自分に言い聞かせるように話されるのです。

 

< この侵略戦争に一番責任を持っている、ずる賢い欧米諸国は「ロシア・ウクライナ両国に和平案を提示すべきです!。

 

 ところで昨日、テレビ朝日の「大下容子ワイド!スクランブル」を録画でみてびっくりしました。

 

出演された元外交官の東郷氏が、1年半以上前「ウクライナが提案し、ロシアも承諾した和平案に、時の英国首相ジョンソン氏が反対し、葬り去った」と発言されていたのです。>