フィリピンと中国が領有権争いを繰り広げる南シナ海で、中国船によるフィリピン船への挑発行為が続き、フィリピン側は米国や日本との連携強化で対決姿勢を強めています。

 

 昨年2月にはフィリピンが実効支配するアユンギン礁(中国名・仁愛礁)付近で、中国海警局の船がフィリピン船に「軍用級」レーザーを照射しました。

 

その後もアユンギン礁やスカボロー礁(中国名・黄岩島)付近で中国船によるフィリピン船への放水が頻発し、10月と12月には衝突事案も起きています。

 

 フィリピン側は、挑発を受けるたびに「国際法違反だ」と非難していますが、中国側は南シナ海について「争いようのない主権を有している」などと主張しています。

 

フィリピンは、民主主義国と連携強化しており、米国やオーストラリア、日本と南シナ海でのパトロールや訓練を強めたほか、昨年4月には米軍がフィリピン国内で使用できる新たな4拠点を発表し、9か所に増やしました。

 

 フィリピン側の強硬姿勢は、国民感情に支えられている面もあり、フィリピン調査機関の調査では、中国を「信頼できない」とした回答者は約7割に上っています。

 

南シナ海に面した北部サンバレス州の地域漁業組合代表のレオナルド・クアレスマさんは、対中融和を図ったドゥテルテ前政権について、「中国に利用されていた。主権を売っていたようなものだ」と話し、

 

マニラ首都圏に住む自営業ファニー・ソルディスさん(32)は、「係争中の海域はフィリピンのものだ。強力な軍事力を持つ米国との連携を強化すべきだ」と話すのです。

 

< 中国は南シナ海ではベトナムとももめていますね。

 

 ところで、第11管区海上保安本部(那覇市)によりますと、23日午前1時24分頃、沖縄県石垣市の尖閣諸島・久場島沖にいた中国海警局の船1隻が接続水域(領海の外側約22㌔)を出たといいます。

 

中国海警局の船が同水域に1隻もいない状態は昨年12月22日以来とか。>