政府の生命倫理専門調査会は今月10日、人のiPS細胞(人工多能性幹細胞)やES細胞(胚性幹細胞)から作成した精子や卵子を受精させる基礎研究を容認する方針を決めましたが、作成受精卵を子宮に移植することは今まで通り禁止とされました。

 

 現在の国の研究指針は、iPS細胞やES細胞など、様々な細胞のもとになる幹細胞から作った精子や卵子を使って受精卵を作成する研究を認めていません。

 

不妊症や遺伝性疾患の原因究明には、生殖細胞や受精卵の成長過程を解明することが重要として、研究者から指針の見直しを求める声が上がっていたのです。

 

 同調査会は一昨年4月からiPS細胞などから作った精子や卵子を受精させる研究に関する議論を開始しました。

 

委員ら17人にアンケートを行ったところ、回答した16人中15人が「認める」と表明し、容認する理由として、「研究から得られる科学的知見が大きい」「医療に貢献する」などが挙がりました。

 

「容認しない」とした委員は「技術が進めば、同一人物から精子と卵子を作成してクローンを作れる」との懸念を示したが、十分な規制があれば容認できるとしました。

 

 同調査会は今後、受精実験が認められる研究目的などについて議論したうえで、年内に報告書を取りまとめるといいます。

 

< いよいよ日本も本格的に、神の領域に手を出し始めることになりますね。>