米国は、ロシアのウクライナ侵略を「国際法違反」と断罪しますが、では、軍事作戦で深刻な人道危機を引き起こしているイスラエルを支援するバイデン政権は批判されないのか。

 

ロシア、プーチン大統領が主張する米国批判の定番は米国の「二重基準」なのです。

 

 プーチン氏の憤まんの核心にあるのは、歴代米大統領の国家理念の軸に流れる「米国例外主義」といわれるもので、米国の民主主義は、その建国の歴史の特殊性から生まれた善の象徴であり、各国が手本にすべきだ――といった思想なのです。

 

さらに加えて、米国民は自由・平等の追及など崇高な使命を神から授けられ、特別だ――という概念でもあります。

 

これは恣意的な対外政策の根拠となり、「米国は特別なので、世界を変革すべきだ」という主張が強まれば介入主義に、「特別な米国は、世界の争いには巻き込まれない」となれば孤立主義に振れます。

 

 オバマ政権時代の2013年9月、プーチン氏は米紙ニューヨーク・タイムズに寄稿し、この「例外主義」に真っ向から批判しました。

 

「自らを特別な存在として見るよう、人々に奨励するのは極めて危険だ」「神は我々を平等に創造したことを忘れてはならない」。

 

 プーチン氏が、これほど敵意むき出しに「米国例外主義」を指弾したのは、おそらく初めてでした。

 

米国の衝撃と反発は大きかったのですが、10年後の今、この論点は反米理論の柱として収れんし、中国や途上国などにも拡散されつつあります。

 

< 読売新聞編集委員 飯塚恵子氏の12月31日の記事ですが、私には「米国例外主義」の変革ということより、西欧を含めた価値観の「変革期」だと思っています。

 

昨年10月7日に始まったイスラエルとハマスの戦闘で、1月7日現(開戦3か月)の民間人死者数は2万2835人という。ウクライナでの民間人の死者数は昨年11月22日(開戦から1年と9.2か月)に死者数は1万人を超えたといっています。

 

如何にイスラエルの攻撃が非人道的かわかりますね!。>