世界最強の権力の館に、極秘で録音システムが設置されたのは1962年7月だ。
主はケネディ大統領。閣議室の壁には2か所にマイクが設置されていた。
200時間を超える音声は、今では重要な歴史的資料として公開されている『ジョン・F・ケネディ ホワイトハウスの決断』( 世界文化社) 。
ケネディの動悸が定かでないというのも興味を引く。編者テッド・ウィドマー氏は、歴史的な記録の責務を認識していたという説を支持している。
米ソが核戦争に近づいたキューバ危機を巡る緊迫した会議には釘付けになる。
ヒトラーの領土要求を認めたミュンヘン会議の宥和政策を持ち出し、軍人が「われわれに残された道は直接軍事行動以外ない」と迫る。
ケネディは首を縦に振らなかった。はやる軍人を大統領が抑えたわけだ。今では茫漠とした過去のように思えてならない。
文民統制の緊張も印象深い。会議後に、軍人が「くそったれめが、やつがぐずぐず望む限り、こっちはミサイルを取り除くこともできない」と悪態をついていた。
ケネディは後に陰口を確認したのかどうか。判然としないそうだ。
〈 昨日の「編集手帳」のパクリですが、貴重な情報だと思い頂きました。
その後、ソ連のミサイルが外交により撤去されたことは皆さまご存じのことですが、時の大統領がトランプ氏だったらと思い、ゾッとしています!。〉