最近、韓国の有名歌手や日本で活躍していた俳優、アイドルの女性など、
自殺の報道をよく耳にする。
人は、生きていく中で、多くの苦しみに出会う。
「本当に今のままの自分でいいのだろうか」「この先、俺の人生はどうなるのだろう」とか。
私は、全て、自分のこころの中に出来た壁だと思う。
この壁を、乗り越えられるのか、そうでないのかが、生死の境目になるのではないか。
私は、その壁を乗り越えるのは、精神力なんて、単純なことをいうつもりはない。
心が傷んでいる時なら、心療内科を受診して、自分自身の中に出来た壁との向き合い方を
専門家とじっくり話すのも、一つの方法だろう。
孤独の中で、全てを解決できる人なんて、本当に、世の中全体でも
一握りの人だと思う。
ほとんどの人は、のた打ち回り、何で、自分はこんなに弱いんだ、と自分を責めて、
益々、傷ついていく。
だけど、皆、一緒なんだ。
心の壁は、どんな人にも訪れる。
そして、格闘する。人としての宿命だ。
私自身は、今は、自殺を考えるような壁とは、向き合っていない。
しかし、この先、どんな高い壁が目の前に出現するか、わからない。
その時、一人で、乗り越えられるなんて、絶対的な自信はない。
ただ、一ついえるのは、誰かに八つ当たりをし、愚痴をこぼしてでも、
自ら死を選ぶよりも、ましではないかという事だ。
さっき、テレビを見ていたら、被災地の仮設住宅で、孤独に一日、
誰とも話さずにいるというおばあさんがいた。
怒りも、愚痴もこぼせない。誰か助けて、と叫んでも、周囲には静粛があるばかり、
そんな時代を生きているのは、被災地の人ばかりではないと思う。
きっと、多くの人が乗り越えられない壁を前に、立ちすくんでいるだろう。
この国、希望の灯が消えつつある中で、日々を生きる心の糧。
何があるのだろう。
今は、薄曇のこころが、土砂降りのこころにならないよう、
自らを、コントロールしていくしかないのかもしれない。