デペッシュ・モード(1-6) | ヒロエモンのハッソーハッソー

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(1-5)のつづき

1986年2月、15thシングル「Stripped」をリリース。

Stripped



3月、5thアルバム「Black Celebration」を発表。
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全編ダークで美しい世界観に彩られた彼らのターニングポイントともなった作品。普通はこれだけ暗いとネガティブなイメージを持たれ、いつまた元の明るいデクノポップに戻ってくれるのか期待されるものだが、驚くことに彼らのファンはこの変化を受け入れこれまで通りの支持を続けており、現在でもこのアルバムに対する評価が高い。思えばマーティン・ゴア体勢となった2ndよりこの変化の片鱗は垣間見えていたのである程度想定内だったかもしれない。

この作品が評価されているのは、暗さの中に人間味を感じさせるメロディが配置され、聴き手に対してストレートに歌が届けられているからだと思う。暗い内容だと内省的な内容になるか、または厭世的になり、自らの気持ちを吐き出し自己満足的な歌になりがちだが、このアルバムでは基本的に人間について歌っており、「僕はこう思うよ」と聴き手に対して歌が届けられているのを感じるのだ。しかも低く艶やかで魅力的な声で届けられれば、聞き手はそこに深みを感じることになる。ただ聴き流すような歌ではなく、聴いたあと自分でも考えてみたくなる、そんなリスナーとの関係性を構築するアーティストに成長した、記念となるアルバムだ。


以下、このアルバムよりシングルカット。

4月、16thシングル「A Question of Lust」をリリース。

A Question of Lust



8月、17thシングル「A Question of Time」をリリース。

A Question of Time



10月、シングル「But Not Tonight」をリリース。

But Not Tonight



(1-7)につづく