大前研一氏の新刊「お金の流れが変わった!」が刊行されています。
大前氏は、「これからの世界経済を考える上で、絶対に無視できない存在」として投資先を求めてさまようホームレスマネーを挙げています。ホームレスマネーはOECDの余剰金や産油国のオイル・マネー、中国マネーなど現在約4000兆円あると言います。ウォール街のファンドマネジャーによって運用され、少しでも有利なところに重点的に資金を投下、不動産などの価格を吊り上げすぐに売り抜けると、次なる獲物を求めてさまよい続けます。東欧・中欧諸国などはホームレスマネーにやられ、マネーが去った後は通貨が下落し金融機関が閉鎖され、経済が破たんするなど大打撃を受けました。そのホームレスマネーが現在資金を投下しているのがBRICsなどの新興国。各グローバル企業も大挙して乗り込み、すさまじいスピードで経済が復興しているそうです。
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大前氏は、「これからの世界経済を考える上で、絶対に無視できない存在」として投資先を求めてさまようホームレスマネーを挙げています。ホームレスマネーはOECDの余剰金や産油国のオイル・マネー、中国マネーなど現在約4000兆円あると言います。ウォール街のファンドマネジャーによって運用され、少しでも有利なところに重点的に資金を投下、不動産などの価格を吊り上げすぐに売り抜けると、次なる獲物を求めてさまよい続けます。東欧・中欧諸国などはホームレスマネーにやられ、マネーが去った後は通貨が下落し金融機関が閉鎖され、経済が破たんするなど大打撃を受けました。そのホームレスマネーが現在資金を投下しているのがBRICsなどの新興国。各グローバル企業も大挙して乗り込み、すさまじいスピードで経済が復興しているそうです。
また、日本経済についても述べています。GDPの200%に達する公的債務を抱え、もはや借金に依存するのが当たり前となっています。国民の金融資産1400兆円で銀行が国債を買うことで、一見何とかやってきましたが、900兆円も国債を買っていて、もはや返せないレベルに達しており、いつ国債が暴落してもおかしくないと言います。そうなると、要するに私たちが銀行に預けているお金は国の借金になっているのですから、借金が返せないとなるとその預金が戻ってこないことを意味するわけです。新紙幣の発行や預金の引き出しを制限して、国民の資産が大幅に消滅したアルゼンチンのようになる日が近いかもしれません。
大前氏は従来から日本を復興させるための戦略を提言しており、この本にも詳細が書かれているので関係者はぜひ参考にしてほしいと思います。
最後に、普通、新刊だとハードカバー本で1,200~1,500円ほどするのが多いのですが、この本は最初から文庫版で760円と大変お得な価格で出ています。多くの人に読んでほしいと思います。