70年代前半のアンバサダーは、紙の外箱+合皮ケースという形で販売されましたが、どうやらこの合皮ケースに入れたまま保管すると、リールの電着塗装に不具合が生じる可能性があるようです。


僕が一番大切にしていたショートツインハンドル付きの2500C。デッドストック状態でピカピカだったんですが、ある日ケースから取り出してみたら、電着塗装に劣化があることが判明しました。


最初発見した時は、左カップに水滴のような物が付着していて、これは何だ?と思いながら拭き取っていたんですが、左カップの下部を見てビックリ!電着塗装がポロポロと剥がれていて、スクリューのメッキも劣化しています。
入手当初は間違い無く新品同様だったので、泣きそうになりました…。
これはもしや合皮ケースが何か悪さをしているのではと思い、他のリールも確認してみると…。


74年の6500Cも同様の状態になっていることが判明。このリールもほぼ新品同様の状態で入手したのですが。


またしても左カップに同じような水滴のような物が付着しており、電着塗装がポロポロと剥がれてしまいました(涙)
幸いにもあと数台ある合皮ケース付きは無事でしたが、この2台は気に入っていたリールなのでショックでした。
原因は合皮ケースにあるかどうか確定では無いのかも知れませんが、後期の紙箱のみの個体ではこのような事案は発生していないので、おそらく合皮ケースと電着塗装の接触で何らかの化学反応が起きて塗装を侵しているのでは無いかと思います。



現在では合皮ケース付きの全てのリールは、画像のように本体をビニール袋に入れてから収納するようにしています。

この記事をご覧の皆さまも、アンバサダーを合皮ケースに入れっぱなしの方は、大切なコレクションがダメになってしまう前に、一度確認された方が良いと思います。