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今回は僕が収集しているABUの日本語版のカタログを紹介します。第一弾は1970年度カタログです。
スポーツフィッシングの楽しさはアブとあなたで!
いかにも時代を感じさせるタイトルが泣けますね。
 
 
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書庫のカテゴリーはエビスABUカタログとしていますが、このカタログはオフト社が発行したものになります。
日本総代理店は栄通商株式会社となっていますが、1970年ではエビスはまだ日本のABU総代理店ではなかったのでしょうか?
 
 
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最初のページはABU506とABUMATIC280が紹介されています。いずれも新型と書かれているので、発売されて間もない機種なのでしょう。
快速捲取り、安全な釣りのリールです。
説明文がいかにも70年代といった感じで、ルアー釣りがまだ浸透していないことを感じさせますね。
いずれの機種も新機構のシンクロドラグシステムが搭載されたのが売りのようです。
 
 
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そして僕の好きなアンバサダーのページです。しかし残念ながら掲載は僅かにこのページだけです(泣)
まだレコード2100がラインナップされていることが時代を感じさせます。
ハイスピードシリーズはまだ製造されておらず、フラッグシップモデルは5000Cです。恐らく開高健氏が使用されていたのと同じ5000Cだと思われますが、小さな白黒写真でしか紹介されていないのが残念です。
驚きなのは定価17500円だということです。僕がコレクションしている75年の5000Cは定価31000円のプライスシールが貼られていますが、これを基準に考えれば、僅か5年ほどの間に倍近くに値上がりしたことになります。当時のルアーアングラーは値上げ対応に相当苦労したはずです。
 
 
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根強い人気のABUMATICシリーズは充実した掲載をされています。この当時の開高さんや常見忠さんは、銀山湖の大イワナ釣りでよくこのシリーズを使用されていたようですが、ひょっとしたらこの時代はアンバサダーよりも人気があったシリーズなのかもしれませんね。
 
 
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そして人気のスピニングシリーズです。小型機種は333や444Aの時代で、人気のカーディナルシリーズはまだ33がラインナップされておらず、最も小型機種が44になっています。カーディナルではなくカーヂナルと書かれているのが泣かせます(笑)。
 
 
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このページではまるでスピニングとクローズドフェイスを合体したような、500シリーズが掲載されています。
このリールで魚を釣ると糸の存在を忘れる程です
ほんまかいな?と感じてしまうような凄い宣伝文句が書かれています。
この500シリーズですが、僕は漫画釣りキチ三平で谷地坊主が使用していたことで初めて知りました。
スピニングとクローズドフェイスのいいとこ取りのようなリールで、ライントラブルが非常に少なく現在でも愛用者が多いと聞きますが、僕は一度も使ったことがありません。機会があれば一度使用してみたい機種です。
 
 
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開高健氏が愛用したディプロマット651をはじめとするキャスティングロッドシリーズと、スピニングロッドシリーズが掲載されています。当時のアングラーは、651とアンバサダー5000Cの組み合わせに憧れたのでしょう。
 
 
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ハイローやキラー、ラーケンなどABUを代表するルアーたちも多数掲載されています。
この時代のものは僕には古すぎてよくわからないのですが、お好きな方にはたまらないルアーたちではないでしょうか?
 
 
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ページ最後にも、日本総代理店栄通商と書かれていて、直輸入発売元としてスバン株式会社、津田商店、オフト株式会社と記載されています。
不思議なのはどこにもエビスの文字が見当たらないことです。最初にも書きましたが、この時代はまだエビスはABU代理店ではなかったのか、それとも別に同じようなエビスのカタログが存在したのでしょうか?
わずか40年ほど前のことにも関わらず、ABUに関してはリールにしてもカタログにしても謎だらけですね。もっともこんなことに疑問を抱いている人間は、日本中で僕くらいでしょうけど・・・・(笑)