結婚式のゴンドラみたいなやつじゃなくて
かっこいい羽根でトートが降りてくるし

変な電飾の、あれ、なんつーの?
ファミコンの8ビットだか16ビットのドットでシシィが木から落ちたりしないし

結婚式❕
シシィを取り囲む白い布がトイレットペーパーにしか見えない時代もあったのよ


そんなことを思い出していました。


帝劇初演
そう、はじめて井上芳雄がルドルフを演じて日本ミュージカル界を震撼させたその瞬間には立ち会わなかったのですが

うん、あたしの中の初ルドルフは浦井健治及びパクトンハ。(復活キャストで一応見たけどね、芳ルド)

なんかそのあたりの時代
というかそれ以降、現在のキャストの少し前まで

エリザベート演出混迷期
というのが確実にございました。

ね、あったよね?

東宝版に限っての話です。
海外版や宝塚版も未見ではないですが
そこまで情熱を傾けてはいませんでしたので。

ね、覚えてる?

うん、なんか全体的におかしかったんです。

迷いと安っぽさを感じた時期です。

大道具転換のときに
ギゴゴゴゴという音が聞こえてきそうなあの時代です。
ギゴゴゴゴ、は作品によっては非常に素敵な効果音になり得ますが、私の記憶の中でのギゴゴゴゴ、はほんとに聞こえたか否かは別としてただの邪魔な雑音にすぎません。

私は
いや多分私とあの頃のエリザベート東宝版ファンは皆、

ゴンドラや8ビットやトイレットペーパーに対する違和感をたくましく鍛えられた

ミュージカルを観るための想像力

により払拭した上でエリザベートの世界に浸っていたと。
涙なしでは語れない思い出です。

この想像力、あれ以来どこで発揮されているかわかりませんがきっと人にはとても優しくなれているはずです。
そうに違いない。


ただね、今の東宝版エリザベートはほんとにいいね
とかそういうことではなく
今も昔もこの作品には人を惹き付けてはなさない、そう、魅力なんて言葉では片付けられない何かがあるのです。

若返りゆえの低音の薄さに少し物足りなさは感じないでもないけれども
加えて今拓哉エルマーの復活をなんとなく叶わない夢とはわかりつつも抱き続けてしまうけれども
それがどうにかならなくてもまた観たいわけです。

チケットが取れない問題だけどうにかならないもんか、そんな風に思うわけです。


どうでもいいですが、
演じるならというか歌うならそして衣装を身につけることが出来るなら
断然マダムヴォルフですね、はい。

2016年もいいエリザベートをありがとうございました。





まじ、なんすかこれ。
 

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