前回のあらすじ:妙な美容に目覚める。

 

 工作用ハサミで体を切っていた大学生は、社会人になり一人暮らしを始めました。

 

 一人暮らしですから、他人どころか家族の目も気にすることのない、完全な自由空間を手に入れたわけです。も切り放題......

 

 家庭用脱器を買いました!!!

 

 ケノン!

 

 イッツ、ケノン!

 

 

 

 ── KE-NON を手に入れた!──

 

 

 

 これで体を切り続けていた生活ともおさらばです。

 

 期待と不安を込めて、説明書を開くと「まず、を剃れ。」とのこと。

 

 を、剃る......?

 

 このタイツを?

 

 剃る?

 

 脱知識が皆無だった当時の私は吃驚仰天。

 

 すぐさま、100円ショップに駆け込む私。家から100均が絶妙に遠いんですよね。それぞれの方向に3店舗もあるのに全部絶妙に遠い。まあコンビニくらい近くにあっても、土日が割と騒がしそうで嫌ですね。

 

 

 

 ── T字カミソリ を手に入れた!──

 

 

 ── I字カミソリ を手に入れた!──

 

 

 

 それでは長年寄り添ったタイツとお別れの儀をしようじゃないか。そのまま慣れ親しんだT字を脚に添わせるも、思うように剃れない。なぜ?答えはシンプル。

 

 が長く、多いため、すぐに刃が満ち満ちになるのだ。

 

 髭のように細かくないため、一撫でするたびに刃に入り込んだを取らないといけない。あれだ。野菜の皮を剥いている時のピーラーに近い。

 

 T字が使えないとなると、I字で頑張るしかない。しかしながら、いままで美容に興味がなかったこともあってI字の剃刀を使ったことがない。道具から察するに……こうか……?

 

 しょしょしょ。

 

 

 いてっ。

 

 

 

 ── 2ダメージ を受けた!──

 

 

 

 私のあんよに猫の爪痕のような傷がついてしまった。

 

 ケガをしたし、慣れないせいでそこまで小気味よく剃れていない。

 

 あと何度これを繰り返すのか。広大なジャングルのような双脚を眺めながら、風呂場で途方に暮れていた。

 

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 ── 足の を失った!──

 

 

 

 2時間。2時間だ。

 

 足に傷を負いながら、ちまちまとを剃りきった。

 

 見てくれよこの排水溝。真っ黒だろ?これ全部、体なんだぜ?ははっ!

 

 

 ……全く捻りのない冗談が出るほど疲れたということだ。

 

 

 ここまで剃の過程を書いているが「脱をする前日にを剃れ。」とのことなので、ケノンを使えるのは明日である。

 

 

 

 次回予告。初めての脱

 

 (気が向いたら続編を書きます。)

 

 

 

 P.S.I字カミソリは、ダンボールカッターとして使いやすい。