最近、勤務時間に変化があり、通勤退勤ともに通勤ラッシュのど真ん中の満員電車に乗る羽目になっている。
さすが大都会トウキョー。人が多すぎて、たった10cmの隙間に入り込んでくる輩ばかりだ。「5分待てば次の電車が来るのに」と思っていた私はド田舎出身。何本見送っても、人、人、人。電車にはこれだけの人がいるのに、夜間にはすっかりいなくなるのだから不思議だ。
かくいう私も、都会に住み始めて数年。10cmの隙間に入り込む技術、否、メンタルを手に入れた。満員電車は技術じゃなくてメンタルだということに、住み始めて数週間で気づいた。
どれだけ赤の他人を信用して体重を預けられるか。
どれだけ他人の目を気にせずに鞄を押し付けられるか。
どれだけ痴漢を疑われないように振舞えるか。
あれは年齢、性別、肩書を問わず、全ての人間が平等に参加できる心理戦だ。満員電車という競技である。とはいえ、私は満員電車が嫌いなわけではない。小学生の頃からロックバンドのライブに通い、圧倒的に大きな大人に揉まれる経験を得てしまったせいで、満員電車を楽しめる奇妙な人間が出来上がってしまった。
さて、満員電車とは人々の距離が物理的に近くなる場所であり、公共でありながら密着することを許される。全員が合意の上、乗車しているために度を越さない限り咎められない、ある意味グレーゾーンだとも言える。そんな場所で私が何もしないわけがなく、しっかり変な事をしております。具体的には、他人の耳の穴を見ております。
耳の穴。
聴覚を司る穴。
絶妙にエッチである。
口や鼻をエッチだと感じる層があることは確認しているが、耳の穴はどうなのだろうか。飲食や呼吸を司る口や鼻よりも目立ち難く、人によっては髪で隠れている耳。その穴。そういう意味では秘部と言っても過言ではないのではないか。自分で確認し難いことから、掃除が行き届いておらず耳垢を覗かせていることもある。それはそいういう層には刺さると思うのだが。
そうなるとイヤホンはすごい。秘密の穴に、自分に合ったモノを入れる。形態としては、ディ○ドやアナル○ラグと同義だ。じゃあ、オーバーイヤーイヤホンを使っているのは紳士淑女だね。公共の場でそんなはしたないことできない方々が使っているんだよね。
……骨伝導型使ってる人は上級者だね。
あ、お姉さんそのトラガスかわいいね。
おいオッサン、耳毛は切れ!長すぎだぞ。鏡で見れるだろ、それ。
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