オナニーと付き合い始めて、かれこれ10年以上が経過していた。
にもかかわらず、この愚者はオカズにばかりこだわり、自身の研鑽を怠っていたのだ。それなりに特殊な性癖であるが故に、夜な夜なpixivに目を通し、気に入った絵師さんをフォローする日々を送っていた。せっかく、変態大国ニッポンに人間として生まれたのに、毎日同じ味付けのオカズで毎日同じオナニーをしていた。恥ずべきサムライだ、腹を切れ。今だから思うが、もっとオナニーを楽しむべきである。
しかし、そんな愚者にも転機が訪れた。人生初の性交渉である。
詳細は省くが、この時、人生で初めて乳首を責め立てられた。正直、昔から乳首は全く感じず、さわられてもくすぐったいとも思わない体質であった。乳首を責め立てられている時もそうだった。何も感じず、ただ、乳首を触られている、舐められているというだけ。乳首マグロだ。相手は乳首で感じていたが、私は乳首マグロだ。私は、乳首マグロだ。
だが、乳首マグロはエロかった!この乳首マグロは日本産だったので、とてもエロかった!
自分で乳首の開発を始めたのだ。その日から、乳首開発のサイトを見ながら、ゆっくり、やさしく、乳首を触る日々が始まった。最初のほうはやはり何も感じなかった。自分で触れている分余計に感じにくく、ただ触っているだけ。何も湧いてこない。すー、すー。くり、くり。かり、かり。本当にこんなので感じることが出来るのかと疑問に思うほどに、虚しい指が突起物を撫でる。
一週間が経過した頃、ようやく小さなくすぐったさが顔を出した。いままでとは明確に感じ方が違う。これはいける!と、調子に乗って触るが、直にヒリヒリとした痛みに変わったので、ここで止める。うーむ、力の調整が難しいな。しかしまあ、なんだ。ヒリヒリとした痛みも心地よい。ヒリヒリ乳首だ。なんだ、マゾなのか。いや、マゾではある。そのことは気が向いたらどこかで書こう。
ヒリヒリ乳首が出来上がるころには、乳首マグロはいなくなっていた。当たり前だ。
それから、指でなぞったり、服の上から触ったり、洗濯ばさみでつまんだり、舐めてもらったり、噛んでもらったり。気持ち良く、心地が良い。調子が良いと、乳首だけで体がピクピクと反応するときもあった。乳首が乳首として機能している証拠だろう。これにて乳首の開発は成功だ。やったね。
しかし問題が一つあった。乳首を触れば触るほど、摩擦による色素沈着が起こり、乳首が黒くなってゆくのだ。乳首摩黒だ。ガハハ。別に人に見せるわけではないが、地肌が白いため、黒くなるととても目立って恥ずかしいのである。愚息は既に真っ黒なのだから、いちいち気にする必要はないのだが。
今では、オナニーをするときも乳首を弄るほど、乳首が大好きである。自身の研鑽を経て、乳首を性感帯として迎え入れた。順番に性感帯を開発していく様は、さながらト○コのフルコースである。
乳首マグロは、ヒリヒリ乳首を経て、乳首摩黒になる。生命の神秘。
乳首摩黒の文字強すぎないか。