晴天に響く怒鳴り声

振り向けば、木の枝に遺ったロープ

やけっぱちに翳るロープ


漂う酒と煙草の薫りは

今でも僕に、優しく笑いかけている


陽に照らされた芝生には

タイヤの跡も不器用な足音も無い

綺麗に刈られた上に誰かが捨てた空缶

拾われる事のない空缶


漂う酒と煙草の薫りは

今でも道行く人の顔を顰めさせる


囁く放課後のチャイム

ソファで微睡む頭が夢を視る

スコップと鎌を持つ、大きな背中

震えてる無骨な手


漂う酒と煙草の薫りは

今でも僕の乾いた心に涙を導く


星天に響く怒鳴り声

振り向けば、木々が生い茂る裏庭

風が吹き抜ける裏庭


漂う酒と煙草の薫りは

今でも僕に、優しく笑いかけている