師 走
僧がお経をあげるために東西を馳せることから、
「師が馳せる月」→「しはせつき」→「しわす」となったといわれています。
「師」は「僧」を指すのが一般的。 「馳せる」は「走る。急いで行く」という意味です。
季節:仲冬(ちゅうとう)
※大雪から小寒の前日まで。
「師」は僧侶で、お経を上げるため忙しく走り回る「師走り月」。
1年納めの月から「四季果つ」「為(し)果つ」が変化したともいわれます。
字のとおり「針を供養」する行事。 昔の針仕事は女性にとってとても大事な仕事。
いつも固いものばかり刺しているので、たまにはやわらかいものに刺してあげて休ませてあげようという気持ちから、 裁縫の針を休ませてあげ、裁縫の上達を祈ったのです。 縫い針が広く用いられるようになったのは、室町時代ごろから。 当時縫い針は日常生活に欠かせない貴重な道具。豊臣秀吉が少年時代に清洲城下でたくさんの木綿針を購入し、浜松城下までこの木綿針を売りながら旅を続けたそうです。その頃は数本単位で売買される貴重な針で、感謝を込めて供養されていたようです。 針供養を行う時期も地方によっていろいろです。関東では2月8日に関西では12月8日に行われるのが一般的。12月8日は、田畑に関する作業がこの日までに終える「御事納め」。そして田畑に関する作業の始まりの日である2月8日の「御事始め」。 昔からこの両日をまとめて「事八日(ことようか)」と呼ばれています。この日は、魔物が家の中をうかがっているので、身をつつしむ日とされ、針仕事も休んだそうです。各地の寺院や神社でも針供養は行われますが、起源は和歌山の淡島神社だとされています。
●:お歳暮を贈る時期は、いつ?
一般的には、12月上旬から25日前後までがお歳暮を贈る時期とされていますが、
年々早めにお届けするようになっています。 また地域によってはその期間に違いがあるといわれていま。
参考までに・・・
・北海道・・・12月10日以降から20日頃
・関東地方・・・12月1日から20日頃
・関西地方・・・12月10日以降から12月20日頃
・中国地方・・・12月10日以降から12月20日頃
・九州地方・・・12月10日以降から12月20日頃
頃とされています。
お歳暮の時期を過ぎてしまったら もしお歳暮の時期が過ぎてしまった場合、
1月7日までに届けることが可能なら、表書きを「お年賀」、それ以降に届ける場合は、
「寒中御見舞」や「寒中御伺」として、遅くとも2月4日頃までには届くように心がけましょう。
また、年上の方へ贈る場合には、敬意を表し「寒中御伺」と書くとより思いが伝わります。
★ 煤払い
昔はほとんどの家に囲炉裏(いろり)があり、家屋に煤(すす)がつきやすく、
煤払いは正月事始めの仕事のなかでも最初に行わ れていました。現在も社寺などで、
お堂やご本尊などを清める煤払いの行事が行われます。
★ 松迎え
古来、正月飾りの門松(かどまつ)用の松は、正月事始めの日に恵方の山から切り出してくる習わしがありました。
門松や注連(しめ)飾りは、年神様が降りてくるときの目印となる神聖な飾りです。
12月26~28日に飾るのが一般的で、29日は「苦 松」「苦立て」といわれ、31日も「一夜飾り」で神様への誠意が足りないとして忌まれます。
12月22日は二十四節気の一つ『冬至(とうじ)』 冬至は一年で昼が最も短い日です。
冬至にはゆず湯に入り、かぼちゃを食べる風習があります。 ゆず湯は血行が良くなり身体が温まるため、風邪を防ぎ皮膚を強くする効果があるそうです。 かぼちゃはビタミンEやβカロテンが豊富で肌や粘膜を丈夫にし、感染症などに対する抵抗力をつけることができ、冬至にかぼちゃを食べると風邪をひかないと言われ、また、美肌効果の高い食材です。 冬至の約2週間前に大雪(雪が激しく降り始めるころ)があり、冬至の約1ヶ月後に大寒(最も寒さの厳しいころ)があります。
クリスマス(Christmas)はキリスト(Christ)のミサ(mas)。 イエス・キリストの生誕を祝うキリスト教の祝日です。
「神の子が人となって生まれて来た事」を祝うことが本質であるとされています。
キリスト教圏では、12月25日からから1月6日までを「Christmas tide(降誕節)」として、クリスマス休暇を楽しみます。
日本では、明治の初めに最初のクリスマスパーティーが開かれたといわれます。
現在ではキリスト教に関係のない一般家庭でも お祝いし、 宗教を超えた年末の国民的行事となっています。
★クリスマス・ツリー
クリスマス・ツリーを飾る習慣は、キリスト教が伝わる前の古い北欧の風習が元になっているといわれます。 クリスマスイブにモミの 木を買ってきて家の中に立て、赤い木の実やキャンドルなどで飾り付けをし、 2月2日のキャンドルマス(聖燭祭)までそのまま飾っ て置きます。 太陽が姿を見せず、一日中夜のような北欧の冬にキャンドルは欠かせません。 針葉樹のモミの木は、暖房で締め切った室内の空 気を清浄にする効果があります。 クリスマス・ツリーには、長い冬を過ごす北欧人の知恵が生かされているようです。
★サンタクロース
サンタクロースは、子供の守護聖人・聖ニコラウスをモデルとしています。
聖ニコラウスの信仰が盛んなフランドル地方では、12月6日に子供にプレゼントを贈る習慣がありました。
オランダ人が新大陸のア メリカに移住・建設したニューアムステルダム(現ニューヨーク)に、聖ニコラウス(オランダ語でSint Klase)信仰と祭りが根づき、や がてクリスマスの夜にトナカイのそりに乗って空を飛び、煙突から家に入ってくる近代サンタクロース像となりました。
毎月30日(月末)を「晦(みそか、つごもり)」というので、
1年最後の晦は「大晦日(おおみそか、おおつごもり)」。
大晦日から元日を迎えるまでを「年越し」といいます。
『 除夜の鐘 』
除夜の鐘をつく回数は108回。人間には108種類の煩悩があるという仏教思想に基づきます。
人間には目・耳・鼻・舌・身・意の6つの感覚器官があり、それぞれに苦楽・不苦・不楽の3種類を数えて18類。
それらをさらに浄・染 の2つの程度に分けた36類を、 前世(過去)・今世(現在)・(来世)未来に配当した108が、人間の煩悩の数、ということです。 1年の12カ月、24節気、72候を合わせて108になる、という説もあります。
『 年越しそば 』
大晦日には、縁起もののそばを食べて新しい年を迎える習慣があります。
細くて長い形状にあやかり長寿と幸福を願う、 そばの実 は邪気を払う三角形なので旧年の災厄を切る、などから、そばが縁起ものとされました。 鎌倉時代の蒙古来襲の頃、博多に店を構えていた宗の商人が、貧しい町人達にそばがきをふるまったのが年越しそばの起源と 云われています。