デカダンス3 アラン・マルゴトン  三島由紀夫が好きだった画家たち |   心のサプリ (絵のある生活) 

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 油絵の構想を練りつつ、構図を何回も描きなおしていて、疲れたのでぼんやり澁澤龍彦氏の追悼号を読んでいたら、mizueのNO945号の彼のエッセイに、三島由紀夫氏の愛したデカダンスの作家が紹介されていたので、調べてみた。


 まあ、皆知っている作家ですが、ここに並べて確認してみよう。
 三島由紀夫氏のデカダンス論については、その作品などを読んでいただくとして、これらの彼好みの絵は、まあ、いつも私が言っているように「好き嫌い」は、いわゆる傑作・名作の視点とはまったく違うものですね。


 イギリスの某作家が言っているように好き嫌いという人間の本能的な原始的な行為こそ、彼の血や生の本能などがそこに露呈されているのかもしれないので、しっかり見ておくことにする。


これらの絵は、私も専門でもないし、詳しくもないのだが、澁澤龍彦氏は「大蘆芳年」と書いているが、この月岡芳年のことなのか?
ただ、この絵を見ていて、この「残酷趣味」「怪しさの表現」などを見るとそうだと私は勝手に思っているが、誰か詳しい人に聞きたいものだ。

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竹久夢二もまた、三島由紀夫氏が好きだった作家。
だいたいが、日本画家は、大家になって「花と鳥」しか書かなくなり、マンネリして、つまらなくなることが多いし、そのあたりにたいするアンチ・テーゼとしての岡本太郎氏や、横尾忠則氏の存在価値があるのだとしたら、この竹久夢二もまたその部類に属する異端の作家だと思う。

文壇はつまらない、臭い、といつも言っていた三島由紀夫氏、偽善や「生温さ」を嫌い、世間で認められていなくても、自分の嗜好と合えば「息」を吹きかけていた。
確か、詩人の春日井健氏だったか、三島由紀夫氏に褒められて、嬉しい反面ものすごい緊張したというようなことを書いていた記憶があるが、違うかもしれない。
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そして、ビアズリーは、有名ですね。
しかしながら、当時はさほどの評価がなく、ワイルドからも敬遠された時期もあったらしいですから、
まさにビアズリーは時代をさきどりしていたのだと思う。
ワイルドの嫌われ者の栄光という言葉も三島氏は確か好きだった筈。
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モンス・デシデリオは17世紀のナポリの作家。
廃墟ばかり描いた作家らしい。心のサプリ    

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あまり情報はとれませんが、なんとかこれくらいの情報です。聞いた話では、澁澤龍彦氏が三島由起夫氏に教えたと聞きました。


フランス幻想作家というグループがあることはうすうす聞いていましたが、やはり、
イタリア・フランスのラテン気質の画家達・・・廃墟をテーマに描いていました。

デシデリオの作品は少し見ましたが、このアラン・マルゴトンという作家の作品は初めて見ました。
彼はデッサンにこだわる画家です。
確かディマシオにかなり影響をうけたのではないでしょうか。
三島由紀夫氏にぜひ見せたかった作品群です。この女性のポーズも 世界的な奇書の「薔薇刑」の表紙によく似ているような気がします、そう感じるのは私だけでしょうか。






三島由紀夫氏が大好きだった、作品そのものはここに資料としてあげておきます。
ネットでは画像が探せませんでした。
また見つかり次第、スキャンして、載せたいと思います。


ビアズレイの「僧侶」、竹久夢二の「長崎十二景」から「阿片窟」、大蘇芳年(1839~1892。幕末から明治初期にかけての浮世絵師。月岡芳年)の「英名二十八衆句」から「笠森於仙」、モンス・デシデリオの「火災」の四枚。