風来詩
壱貫亨治
黒ずんだ雲
駆け回る風
昂る鼓動
進路の右舷
月は沈没
大粒の雨
騒々しい礫
吹き荒れる飛沫
音を消す音
恐れるな
額に張り付く
絶望の舵取り
首筋に触れる
希望の羅針盤
ヨーソロー