重なり続ける人生は

何度も何度も繰り返し

古びたフィルムを映写する

消える事なき背中越し

輝き続ける光源は

私に何を示すのか


重なり続ける一秒は

思い出ばかりを切り取って

流る景色に挟み込み

忘れていくにも関わらず

便りは何時も唐突で

私に何を望むのか


重なり続ける人と人

意味が在るなら大切に

意味が無いなら愛しさに

気紛ればかりのバランスも

笑っていたいと思うのは

私に何を願うのか


重なり続ける感情は

曇りガラスの拭き掃除

指でなぞった落書きに

透かして覗いた呟きは

重ねた分だけ透明に

私に何も求めない