誰とも話しをしないくせに

頭の中は誰彼構わず会話が続く

残響の余韻は心地良いわけもなく

堪らず口元から吐き出るばかり


方々歩き回る態で小さな輪を描き

その輪っかが次第に物質となって

この世界を隔てるバリアになるまで

魂の涎を垂らしながら眠る夢を見る


光が差し込めば影と二人きり

闇になれば一人残らず消えるだけ

どちらもそれなりに悪くはない

かと言って満足してる筈もなく


困ったもんだが真面目なもんだ

死なないもんだが生きれぬもんだ

歩けるもんだが動けぬもんだ

愛せるもんだが困ったもんだ


世界の切れ目を見つけたら

そこに隠れるつもりなの