離婚を決めるまでも、決めてからも、
一番気がかりだったのは息子でした。

パパパパと慕う姿は、
私の心を何度も揺さぶり、
迷わせました。




別居して3ヶ月が経つ頃、息子に変化が出てきました。

夫がたまに姿を見せても喜ぶこともなく、
それどころか口もきかない状態でした。


「え?もう忘れた?」


と夫はショックを受けていましたが、
忘れてるはずありません。


夫が残していった日用品を見ては「パパのだね」と言い、
ツーショットの写真を見ては「◯◯とパパだ!」と笑っていました。


それなのに、実際に顔を合わせるとまるで他人のような態度を取り、私でさえ困惑していました。


私は息子の前では夫に対してこれまで通りの態度でいるよう気をつけていました。


笑顔で話しかけ、普通に会話をする。
夫が戸惑うくらい普通を心がけました。


けれど、息子は見抜いていたのかもしれません。
私自身が夫を拒絶していたことを。


子どもは母親の気持ちを敏感に察し、同調します。


【父親に懐くのは、母親が父親に愛情があるから】


という心理もあると聞きました。



パパはお仕事に行ってるなんて誤魔化しも無用なほど、
「パパはパパのお家に帰った」とサラリと口にするほどでした。



私はそんな息子が心配で、なるべくスキンシップを多く取り、大好きだよとたくさん伝えて過ごしました。


そして「パパも◯◯のことずっと大好きだからね。」と伝えることも忘れませんでした。


それでも、わずか3歳の息子は覚悟を決めたように父親と話さなくなりました。